今仕事を手伝っている会社のプロジェクトの関係で、中国の寧波(ニンボー)に行くことになりました。
目的は、寧波の部品メーカーを同僚と二人で訪問して技術的な話し合いをすることです。台湾の台北に本社があるのですが、技術開発は中国の工場でやっているというので台北ではなくて寧波に行くことになりました。
今回利用したフライトは、JALと中国東方航空のコードシェア便で、H.I.S.のツアーチケットで搭乗します。上海から寧波までの新幹線の切符とホテルの手配は自分で行いますが、とは言ってもホテルについてはどこが良いのか見当がつかないので訪問先にお願いして4つ星クラスの適当なホテルを予約してもらうことにします。高鉄こと新幹線はインターネットで簡単に予約ができました。
その結果の日程は;
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2月20日
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JL873で東京=>上海、到着後バスで上海虹橋駅へ。新幹線に乗って約2時間の寧波へ。寧波駅から地下鉄で最寄りの駅まで移動し、寧波大酒店ホテル泊。 |
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2月21日
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午前中近くのショッピングセンターを見学。午後、迎えの車で訪問先へ。夜、社長夫妻のご招待で会食。 |
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2月22日
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朝、迎えの車で訪問先へ。夜、営業担当者たちと会食。 |
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2月23日
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朝7時半にホテルを出て新幹線で上海へ。バスで浦東空港へ行ってチェックイン。JL876で上海=>東京へ。 |
となりました。実質の打ち合わせは2日間ですが、訪問先の社長さんが自ら工場を案内してくださったりほとんどフルに会議に参加したりという歓待ぶりで、とても有益な訪問となりました。
●第1日目:2月20日(水)
さて当日、利用するフライトは成田発午前9時35分です。チェックインが7時半ですから早いですねぇ〜4時半起きして自宅を車で出たのは5時45分です。途中で同僚をピックアップして、空いている京葉道路で成田空港に隣接する民間のパーキングに到着したのは予定どおりの7時。空港までパーキングのバスで送ってもらいました。
さて、チェックインが済みましたので朝ごはんにしましょう。
こちらの第2ターミナルのほうが早くから開いているお店が多いですね。去年の5月に上海に行ったときは、第1ターミナルで同じ時間帯でしたがおかゆの店しか開いていませんでしたからね。ざっと見て回って、「そじ坊」に決定。私は冷たいとろろのそばにしました。そうそう、訪問先の営業担当さんに感謝の気持ちを示すため、定番の抹茶味キットカットをお土産に買っていきましょうね。
続いて出国検査。以前はパスポートを提出してポンとスタンプを押してもらいましたが、今はパスポートのICチップのデータをスキャナーで読み取って顔認証をするだけになったのですね。
さあ、これで法規上は日本を出たわけですが、まだ両替をしていませんでした。目の前の千葉銀行で日本円を中国元に変えてもらいます。1元は約18円、まあ20円と計算しましょう。
飛行機は定刻にターミナルを離れたのですが、離陸の順番待ちのために30分くらい遅れてしまいました。飛行時間は3時間半、せっかくですから映画でも見ようかな?お、話題の「ボヘミアンラプソディー」があるじゃないですか。まずはこれを観ましょう。そのうちに離陸して食事のサービスも始まりました。え?料理は選べないの?1種類だけ?格安ツアーの中国国際航空だって麺かご飯か選べたのにねえ・・・
成田空港に到着しました。どんよりとした天気です。 |
ここが出発ゲートです。さて、行ってくるとしますか・・・ |
機内食は選択なし。サラダにスモークサーモン、ハンバーグで味はまあまあ。 |
赤ワインは結構美味しかったです。 |
福岡を越えてそのまままっすぐなんですね。 |
さて、上海に到着です。
入国の前に全部の指の指紋を取って長い列に並びます。これからバスで上海市内の西側にある虹橋駅まで行くのです。地図で見るとたいして遠くないようですが、道のりで約60km、成田と羽田の関係に近いです。インターネットで調べた結果、地下鉄やリニアモーターカーよりも乗り換えがないだけ便利で渋滞さえなければ早く着きそうです。乗り場は到着ターミナルを出て1番のバス停のはず・・・ありました、虹橋行きのバスです。荷物は自分で床下に入れます。(リムジンバスとは違うねえ)出発したバスは、もうひとつのターミナル2で停車、さらにどやどやと大勢乗り込んできてほぼ満席になりました。ここで車掌さんが登場して車内で切符を販売します。料金は34元(¥600)。そして高速道路を通って最初のバス停が虹橋国際空港、その次が終点虹橋駅です。これは空港間の連絡バスだったのですね。虹橋の空港と駅は隣どうしなので、虹橋空港に到着するフライトがあれば楽なのに・・・そうなんです、実は羽田からJALもANAも虹橋空港行きが出ているのですが、安いフライトがなかったのでありますね。突然、通路の反対側の若い女性が何か話し始めました。イヤホンで相手の声を聴きながら携帯電話に向かって話しかけているのです。結構大きな声なので前後数席に話の内容が聞こえるくらいです。しかもその後も続けて違う人数人と話していましたから、久しぶりに里帰りして同級生に飲み会のお誘いをしているのかな、などと勝手に想像してしまいました。
バスは1時間弱で虹橋駅に到着しました。雨がしとしと降っていますが、駅の入り口はどこだ?目の前には大きな建物が1キロくらい先まで続いています。この辺でいいだろうと適当にドアを開けて入ったら、そこにはゲートが並んでいます。中国人は身分証明書をタッチしてどんどん入っていきますが、私たち旅行者はどうしたらいい?そばにいた警官があっちから入れと言っているようです。見るとひとつだけ人が手で開閉するゲートがあって、警官にパスポートを見せるとゲートを開けて中に入れてくれました。表示がないからわかんないよ、もう。中に入ったらすぐ荷物検査です。そうでした、中国では駅や大きな建物に入るときに空港と同じようなX線の荷物検査があるのです。先に荷物をベルトの上にのせて流し、金属探知ゲートを通ります。このとき、財布や携帯電話はあらかじめバッグなどの荷物に中に入れておかないとゲートで「ピー」と鳴ってしまいますが、空港よりは感度を落としてあるようで、ベルトのバックルや腕時計などでは鳴りませんでした。
こうして無事虹橋駅構内に入ったのですが、いやその広いこと。向こう端の壁が見えませんよ。いったい切符売り場はどこだい?新幹線こと高速鉄道の切符はすでに日本でインターネットで予約購入して代金もクレジットカードで支払い済みです。引換証をメールでもらっているので、それを窓口に出せば切符がもらえるはずなのですが、それがどこかわからない・・・目の前に見えるのはたくさんの椅子と大勢の人間と衣類のお店です。ブランドショップの隣で切符は売らないだろうから、まず壁際だ、左に見える壁から探して行こう。ここにはない、とすると次は向こうの壁かな?窓口みたいのが並んでいるけれども・・・ここは当日券の売り場らしい、となりは3日以上先の乗車券売り場と書いてある、向こうにずらりと自動発券機があるけれども、外国人は使えないはずなので窓口に行かなければならない。じゃあここは?どうも取り消しや変更のための窓口みたいだ、どこにも予約券の引換と書いた窓口がない。ええい、そこに警官がいるから引換証を見せて聞いてみよう。そうしたら当日券のところを指さすのでそこに出してみよう、ダメならあっちへ行けとか教えてくれるだろう。前の人が終わったので「ニイハオ」と言いながらパスポートと引換証を差し出すと・・・コンピューターに向かって打ち込み始めました。お、大丈夫そう。ほどなくパスポートと名刺くらいのカードを渡してくれました。「シェシェ」といって窓口を離れ、カードを確認します。今日の日付、上海虹橋と寧波の文字、発車時間、そして自分の名前、確かに私の切符です。よし、これで安心です。
さあ、チケットは手に入ったし列車の時間まで1時間半以上ありますからお昼を食べましょう。
2階が回廊になっていて、そこに飲食店が並んでいるようです。ケンタッキーもカフェもありますし丼のお店もあります。ざっと見て「牛肉麺」と書いた店に入りました。レジで目に付いた麺とドリンクのセット、それにビールを注文しました。牛肉麺の麺は平打ちですね。スープは漢方薬っぽい香りがします。美味しいのですが、麺をすすってもスープが付いてこない、麺だけの味しかしません。こんなに薄い味付けでいいのですかねえ・・・お腹も満足したし、では下に降りて待ちましょう。改札は発車時間の15分前に始まるそうで、それまではホームに降りることができません。それで真ん中が待合広場になってたくさんの椅子が置いてあるわけです。で、ホームはどこだ?切符を見ると「検票:15」とありますから、15番ホームですね。何しろこの駅にはホームが30もあるのです。15番ホームのところに行くと15のAとBがあります。その下に書いてある数字を見てわかりました、列車の号車ですね。つまり前の方は反対側の15Bから、後ろは15Aからホームに降りるようになっているわけです。私は2号車ですから15Bを通ればいいわけですね。ゲートのところには鉄道の職員がいて、その上に電光表示板で列車が案内されています。黄色の文字はまだ改札前、緑の文字が改札中を表しています。
時間になって改札が始まりました。自動ゲートにチケットを通してホームに降りていきます。列車はすでに到着していました。日本の新幹線そっくりですね。座席は2等車は3+2で、1等車とビジネス車は2+2席です。時間になるとアナウンスもなくスーッと走り出しました。
駅に入りました。なんとも広大な構内ではありませんか。 |
「交通強国 鉄路先行」のスローガンが中国の発展を物語っています。 |
さてそれで切符はどこでもらうのでありましょう? |
見たところここが切符販売窓口ですね。 |
2階が飲食店街になっています。 |
ケンタッキーもありますが、ローカルの店がいいな。 |
牛肉麺と飲み物のセットにビールを追加しました。カップの黒いものはきくらげの煮ものです。 |
麺は平打ちでラーメンそのもの。いい香りがします。 |
ママレードを溶かした飲み物にはリンゴとクコの実が
浮いています。 |
奥のカウンターで注文をすると番号札でテーブルに
持ってきてくれます。 |
全列車の案内表示板です。ここが「検票口」とありますから改札口のことですね。 |
並んでいるのは改札を待つ人々です。 |
Gで始まる番号が新幹線、緑が改札中の列車です。 |
ホームに降りました。すでに列車が到着しています。 |
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列車の名前は「和階号」でした。 |
郊外に出ると雨のせいかどこも水位が高いです。 |
1等座席は横4列。 |
座席の下にはコンセントがありました。 |
寧波駅に到着しました。この駅も広いなあ。電動カートが構内を走っています。 |
ここからホテルまでは地下鉄で移動します。
地下鉄の路線図を見ると、今いる「寧波火車駅」から赤いラインで二つ目の「鼓楼」で青ラインに乗り換えてひとつ目の「東門口」で下車すればいいわけです。日本人は漢字が読めるから楽ですね。ただ、中国の漢字は簡略化してあるので「東」と「本」みたいに間違えそうなものもあります。
切符は自動販売機で買います。大きな駅の割には販売機の数が少ないので行列ができています。画面で路線図の行きたい駅をタッチするだけなのでわかりやすいです。日本の地下鉄もオリンピックを控えて券売機は見直した方がいいですねえ。おっと、ここでもX線の荷物検査があります。面倒くさいなあ・・・あ、しまった、携帯電話を胸のポケットに入れたままでした。「ピー」っと警報が鳴りましたが携帯電話を取り出す間もなく「行っていい」とのジェスチャーです。なんだかいい加減ですねえ。
地下鉄のホームにはホームドアが設置されています。そして車両も大江戸線みたいに小さめですが新しくてモダンです。東門口で降りて地上に出ました。まだ雨が降っていますが、うはあ、中国だあ!
電飾が絢爛豪華な繁華街に出ました。ここからホテルまでは歩いて2,3分です。ほら、「寧波大酒店」が見えてきました。高さは30階くらいあるでしょうか、大きなホテルです。チェックインしたらもう8時になっています。手早くシャワーを浴びて夕食を食べに出ましょうか。
地下鉄の券売機です。混んでいます。 |
電車は新しくてきれいです。 |
地上に上がってびっくり。これが中国ですよねえ。 |
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これが我々のホテルです。
何階建てなのかな?大きなホテルですねえ。 |
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部屋に入りました。15階です。目の前には「天一広場」というショッピングセンターがあるようです。 |
さて、シャワーですっきりしたところでお腹がすきました。とりあえずショッピングセンターの方に行ってみましょう。そこなら飲食店もあるでしょうから。
道路を渡って地下に入ってみました。うわあすごい。モダンな商店街が続いています。飲食店街にはおなじみのケンタッキーもあれば、「すき家」も持ち帰りのすし屋もあります。「牛肉麺」は昼に食べたのと同じチェーン店ですからパスするとして、どうもぴったりくる店がないですねえ・・・うろうろしているうちに「火鍋」の店がありました。まだ2グループほど食べています。ここにしようと入っていくと、食べていた人が立ち上がってなんか言っています。なんだ、もう9時だから閉店?店の従業員が賄いを食べているのでありました。ほかの店をのぞいても掃除をしていたり、椅子をテーブルの上にあげたりして片づけ始めています。じゃあ、しょうがない、総菜を売っている店で何か買って食べましょう。
エビの串焼き、白身魚の天ぷら、カニの甲羅揚げ、手羽先の照り焼きそれに同僚はチャーハン、私は寿司を買って、店の奥にイートインコーナーがありますのでそこに座って食べ始めました。くぅう、これでビールがあればなあ・・・
なかなか立派なモールではありませんか。 |
飲食店は9時でおしまいのようで、片づけ始めているところが多かったです。 |
初日の夕食は総菜屋のイートイン。エビは焼きすぎでぱさぱさですが、ほかはどれも美味しかったです。 |
ちょっと予定とは違った夕食になりましたが、帰りにホテル手前のローソンで缶ビールを買って部屋で飲みました。
翌日は訪問先の人がホテルに迎えに来てくれることになっているのですが、我々が台湾と寧波の間に入って双方のメッセージを繋いでいるのですからその時間が二転三転します。ようやく13時と決まって、落ち着いて寝ることができました。
●第2日目:2月21日(木)
そして翌朝、カーテンを開けてみると今日も雨です。
シャワーを浴びて着替えたら2階の食堂に降りてみます。トーストもありますが基本は中華のバイキングですね。見た目は美味しそうなのですが・・・ひと通りいただいてみましたが、点心にしてもチャーハンや焼きそばも薄味でこれはもっと食べたいというものはありませんねえ。スープは白キクラゲが入っていてチキンスープかと思ったら甘いミカン味のスープでした。
今日も雨です。どんよりとして気温は7度と寒いです。 |
ホテルの部屋です。4つ星ならこんなもの。 |
部屋のWiFiが入りません。 |
朝食は中華のバイキング。一通りとってみましたが、美味しいものはありませんでした。 |
さて、お迎えの時間までまだしばらくありますから、街を見てみようと思います。ホテルの裏側にもショッピングモールがあるようなので行ってみましょう。ずいぶん立派な建物だと思ったら、中に入っているのはディオールやバーバリー、ルイヴィトン、グッチ、モンブランなど世界の一流ブランドのテナントばかりです。テスラのショールームもありました。さらに奥には公園があって川が流れていますね。おや、バーのスピーカーから聴いたことがある音楽が聞こえる・・・これは米津玄師の「レモン」じゃないですか。へええ、中国でも人気なんですねえ。
さらに歩いていると、和食のレストランがありました。焼肉屋さんですね。結構高級そうです。お、通りの反対側には「ニトリ」がありますよ。入ってみましょう。店内の感じは日本と合わせてありますね、そして商品は日本のパッケージそのままのものもあります。
贅沢な造りのモールです。 |
「カルチェ」と「ドルチェ&ガッバーナ」です。 |
左奥に「テスラ」その隣にモンブラン」がありました。 |
奥は川沿いの公園になっています。 |
対岸にも高い建物があります。 |
この店から日本の音楽が流れてきます。 |
こちらが上流方向です。 |
スピーカーから米津 玄師の「レモン」が聴こえてきて驚きました。 |
高級そうな和食の店がありました。 |
これは焼き肉店のようです。 |
こも樽が並べてあります。 |
「義理と人情と焼肉」「牛ざんまい」
「焼肉は人を幸せにする」ですって。 |
この青緑色に見覚えがあります。 |
日本のパッケージそのまま売っています。 |
日本で作ったということに価値があるのですね。 |
朝食をたっぷり食べたのでまだあまりお腹が空いていませんが、これから客先を訪問するわけですから昼食を食べておいた方がいいですねえ。軽く食べられるものはないかなあ・・・と昨晩の食堂街を歩いてみます。地下2階にはスーパーマーケットがありました。生簀もあって活きた貝やカニも売っています。イートインスペースもあって、その場で調理してもらって食べられるみたいです。で、我々のランチはケンタッキーにしました。ここなら適量を注文することができますからね。
ショッピングセンターの下にスーパーがありました。イートインスペースもあります。 |
水槽にはタラバガニがありました。これはすごい。 |
ホタテとカキがあります。 |
こちらは野菜のコーナー。 |
鮮魚のコーナー、手前のバットには上海ガニが入っています。 |
肉のコーナー。あまり大きなブロックは売っていません。意外と牛肉が多かったです。 |
結局ケンタッキーになりました。日本でも一時売っていた辛いバージョンです。 |
さて、そろそろ13時です。スーツに着替えて、ロビーに降りて待っていると車がやってきました。
我々を乗せた車は北東に走り始め、およそ30分で工場に到着しました。ここが本社工場ですか、建物は新しくはありませんが、敷地はかなり広いようです。
一日の話し合いが終わった後、社長夫妻が我々を夕食に招待してくれました。
工場近くのショッピングセンター内のレストランで、地元の杭州料理もあるということです。全体に辛い味付けが多かったのですが、淡水魚と思われる白身魚の皮つきをスライスして野菜と一緒に塩とミョウガで煮込んだ料理は独特の酸味があって特に美味しく感じました。食後はホテルまで送ってもらい、同僚と当日の成果をレポートにまとめてメールで日本に送ってから寝ました。
●第3日目:2月22日(金)
朝、迎えの車をロビーで待っていると「渋滞のため少し到着が遅れるかもしれない」とのメッセージが入りました。実は私、訪問先との連絡用にあらかじめ中国圏で広く使われている「WeChat」というアプリを携帯に入れておいたのです。中国はアメリカ系のGOOGLEやFACEBOOK(含Messenger)、さらに日本のLINEを規制しているため、現地でインターネットにアクセスしてもこれらのサーバーにはつながりません。しかしWeChatはもともと中国国内で開発されたSNSなので、インターネット環境さえあればこれを使った通信が可能です。というわけでホテルのロビーには無料WiFiがあって、訪問先からのWeChatメッセージが受信できたというわけです。
日本人ならLINEで家族と連絡を取っている人が多いと思いますが、中国に出張する場合はLINEは使えませんので日本の家族と自分の両方にWeChatを入れておくと、問題なく旅先から家族と通信することが出来るのです。
二日目の仕事の打ち合わせも順調に終わりました。
今夜は「若いものだけで行ってこい」という社長の意向で、営業担当2名と我々の4名で会食です。車はホテル近くのショッピングセンターに向かいました。「どんな店がいい?」と聞くので「中国の若者が好んで行く居酒屋みたいなところ」と答えると、案内されたのは焼肉屋でしたが。メニューを見ると「WAGYU」と書いてあって結構高価なお店なのですが、確かに若い人でにぎわっていました。営業氏は焼肉に慣れていないようなので、彼らのチョイスにタンとカルビ、それにチヂミを追加してあげました。出されたお肉を見ると、う〜ん、これはどう見ても和牛ではないですねえ・・・冷凍のタンは味が薄く、カルビも和牛の風味は無くて固い肉でした。これを和牛と信じて喜んでいる営業氏たちがかわいそうになってきました。「こんな肉、和牛じゃねえ!」と騒いで拘束されても困るので、ぐっとこらえて「今度、彼らが日本に来ることがあったら本物の和牛を食べさせてあげようね」「そうしましょう」と同僚と誓い合ったのでありました。
街の中心近くに戻ってきました。我々が宿泊しているホテルが見えました。 |
「天一広場」というショッピングセンターです。 |
周囲にレストランやブティックが並びます。 |
牛タンが来ました。これで約3000円もします。その割に味がありません。 |
そして和牛盛り合わせ。これはどう見ても和牛ではありませんねえ。 |
食べ終わって広場を散策してホテルに戻りました。 |
●第4日目:2月23日(土)
さて、帰国の日です。
新幹線が寧波駅8時32分なので、ホテルは7時半にはチェックアウトしなければなりません。6時半に朝食をとり、荷物をまとめてホテルを出ました。もう地下鉄の切符を買うのも荷物検査も慣れました。携帯電話を胸ポケットに入れたままで、警報が鳴っても上着の前を開いて指さしておしまいです。
新幹線は時間通りにやってきました。座席は快適ですが、後ろの席で動画を子供に見せているのか音をスピーカーから出しているので、それがうるさいですね。来るときは通路の向こうの席に3-4歳の子供を連れた夫婦が座ったのですが、子供がじっとしていなくてその辺を走り回ったり大声をあげたりしていましたが、親は叱る様子もなく本なぞ読んでいます。これが話に聞いた「小皇帝」(一人っ子でわがまま放題に甘やかされて育った子供のことを揶揄して言う)なのか、と妙に納得しました。バスの携帯電話と言い、とにかく中国の乗り物の中は賑やかですね。
新幹線は定刻に上海虹橋駅に到着しました。エスカレーターで下の階におります。はい、中国の大きな駅では列車から降りた人はホームから下の階に降り、これから乗る人は上の階からホームに降りてくるように一方通行の動線が作られているのですね。中国のホーム自体日本の倍くらいの幅がありますけれども、ホームの上が混雑しなくていい方法ですね。
上海虹橋駅に着きました。エスカレーターで下に降ります。 |
次はバスの乗り場を探します。虹橋駅は虹橋空港ターミナルとつながっている巨大な建物ですからうろうろ歩かずに案内所で聞いてみましょう。案内所なら英語も通じますからね。なに?500メーター先にある?OK、サンキューと言って歩き出したのが下の写真です。500メーターどころか1キロ以上あるのではないかと思うくらい向こうが見えません。動く歩道があるからまだましですが、これは大変だあ。
地の果てまで歩いて建物の端に来ましたが、バス停らしいものはありません。ちょうど警備員がいたので聞いてみると、「3rd Floor(3階)」だってぇ?ほんとかね。半信半疑でエレベーターで上がるとそこはどう見ても駐車場です。別の警備員がいたので聞いてみると「1st Floor, No.8」。ほらみろ1階じゃないか、でも8番とわかったので今度こそ大丈夫だろう。1階に降りてさっきの警備員に手でも振ってやろうかと思いましたが、残念あらぬほうを向いている。あった、8番、そばに浦東国際机場と書いてありますから間違いありません。
バスで約1時間、後ろの席のおじさんの電話の大きな声にイライラさせられました。途中合流でちょっとだけ渋滞しましたが、ほぼ時間通りに空港に到着しました。ここで失敗、やらかしました。バスは先にターミナル1、次いでターミナル2と止まっていくのですが、到着した時のターミナルがどっちだったか、つまりJALが発着するのはどっちだったのか忘れてしまったのです。結局終点のターミナル2で降りて周りを見てもJALの文字がないので、乗り過ごしたことがわかりました。ではどうやって向こうのターミナルに戻るか?建物はすぐ向こうに見えているのでこれは連絡通路があるんじゃないか?だったらビルに入って中から移動しよう。そう考えて入り口を入って「しまった」。そうです、おなじみの身分証明ゲートとX線荷物検査です。しかも混んでいます。まずい、時間がかかる。そこに警官がいたので「ターミナル1に行きたい」と言ってみました。そうしたら表を指して「バス」というではありませんか。そうか、連絡バスがあるんだ。たいていそういうバスは循環でぐるぐる回っていて、ターミナルの手前と奥の2か所くらいに止まるものだと目星をつけてビルの端のほうに行くと、ありましたよ「1号航站楼」と書いたバス停が。「航站」は飛行機の駅で「楼」は建物ですからターミナルビル1で間違いありません。ほどなくバスがやってきて無事我々を正しいターミナルへ運んでくれたというわけです。
JALのカウンターでチェックインを済ませましたのでお昼にしましょう。近くにあるレストランに入ってメニューを検討します。牛肉麺のことが思い起こされましたが、リベンジのつもりで「鴨ラーメン」を選んでみました。やってきたのは塩味が効いた鴨肉が乗った美味しいスープのラーメンでした。飲んでおいしいスープですが、やはり麺と一緒だと麺の味しかしないのですねえ。これが中国人の好みなのでしょうか?
そろそろ搭乗時間です。お土産を買って機内に乗り込みます。さらば中国よ、また来る日まで(あるかないか、わからないけれど・・・)
帰りは偏西風のせいでしょうか、来る時よりも1時間くらい短くて2時間半の飛行時間です。映画を一本見たら日本に着きますね。どれにしよう?「ミッションインポッシブル」は観たから「トゥームレイダー」にしましょう。主役が昔のアンジェリーナジョリーと変わっていますが、面白ければいいわけで・・・結果はまあ60点というところでした。
途中で機内食が配られました。
成田からは車を運転して帰るので、お酒は飲めません。冷たいお茶をもらいました。サラダにうどんですか・・・そう、やっぱり麺を食べても汁の味がちゃんとする、こうじゃなくちゃね。
鴨肉塩ラーメンです。飲むと美味しいスープですが、やはり麺には絡みません。 |
機内食です。シンプルなうどんの味が懐かしい・・・それにしても素朴なメニューですねえ。 |
強い風の影響でしょうか、定刻よりも30分早く成田に着陸しました。
入国審査もパスポートをスキャナーにおいてカメラで顔を確認するだけです。税関で持ち帰ったサンプルの消費財を払って、駐車場への連絡バスを待ちます。並んでいる自分の車に乗り込んで自宅を目指します。同僚を途中でおろして帰宅。はあ、やっぱり日本はいいなあ・・・
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