帝釈天で産湯を使い・・・ 柴又というと、映画「フーテンの寅さん」で有名な場所です。有名なわりには、都内に住んでいてもなかなか見る機会がありません。とある午後、たまたま京成線に乗る機会があったのでどんなところか訪ねてみることにしました。 柴又駅で降り、改札を抜けると駅前の広場で「寅さん」の銅像が出迎えてくれました。そこからお寺までの参道の両側には土産物屋さんや川魚の食堂、そして名物の草団子屋さんが並んでいます。「寅さん」映画のなかで登場する「とらや」のモデルとなったらしい店もありますね。参道の一番奥に立派な門があって、その左にはかの鐘楼があります。そして正面には帝釈天の釈迦堂があります。 ところでこの柴又帝釈天、正確には経栄山 題経寺という日蓮宗のお寺であるってご存知でしたか?このお寺が開かれたのは江戸時代の1629年だそうです。
釈迦堂の裏に広がる庭園は「邃渓園(すいけいえん)」と呼ばれ、昭和40年(1965年)に庭師永井楽山の設計によって造られたそうです。庭園へ立ち入ることはできませんが、周囲に設けられた屋根付きの廊下から一周することができます。丁度ツツジが満開でした。園内に張り出した休息所には給茶器があり、無料で飲み物がサービスされています。 本堂裏に位置する大客殿は、入母屋造瓦葺の建築で昭和4年の完成です。庭に面しガラス障子を立て込んだ廊下があり、座敷のうちもっとも奥の「頂経の間」の「南天の床柱」は樹齢約1,500年の直径30センチもある南天の自然木を使用した「日本一の床柱」とています。
短い旅でしたが、思いがけず中身の濃い見物をすることが出来ました。映画には興味の無かった私ですが、このお寺の彫刻を見るだけでも訪れる価値があると思いますよ。 |
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