<Audio Equipments>
ホームシアターの音響機器をご紹介

一番最初にホームシアターを始めたとき、サラウンドシステムにヤマハのDSPを選択しました。これは、ラオックスのフロアでたまたま聴いた「ブレードランナー」の音場感に感銘を受けたからです。1990年頃のことだったと思います。

当時、すでにAVセレクターとしてソニーのAVH555ESというのを使用していました。
これはヨーロッパ在住中に買った物ですが、ビデオ4系統+オーディオ4系統の切り替えとボリウムコントロールそれにアンプ系灯/ビデオ系統/ソース系統の電源コンセントが連動するという、非常に優れたものでした。すなわちビデオのボタンを押すと、モニタの電源とアンプの電源が一度に入って入力がビデオに変わるのです。

従って欲しいのはAVアンプではなくて、セレクターの後でサラウンドを付加するものでした。
それで購入したのが、型番は忘れましたがDSPサラウンドデコーダーとドルビープロロジックデコーダー(アナログです)の組み合わせでした。
そしてそれはサラウンド信号にもDSPがかかるシネマDSPへと進化し、それにぴったりだったのがヤマハのAVX-A2000DSP。これにハーマンカードンのメインアンプと、サラウンドには内蔵のアンプを使用してしばらく使って
いました。このアンプは重宝しましたね。7年くらい使ったのではないでしょうか。

ところが、メインアンプが別だとやはり音がまとまらない感じがしますし、ソースが増えるとアンプの場所邪魔になってきます。とくにアパートを引っ越してから、そしてプラズマに変更してからはラックスペースを小さくする必要がありました。そこでいわゆるAVアンプを購入することにしました。当初からヤマハのシネマDSPで7チャンネルすなわちフロントスピーカーのさらに上にフロントイフェクトスピーカーを設置していますので、アンプの選択肢としてはヤマハのDSP-A1かDSP-A2しかありません。予算の関係で購入したのはA2でした。

これでセットアップしたのが以下のシステムです。スーパーウーファーは、本来ならアンプ内蔵のものを設置するところで、事実一時はヤマハのスーパーウーファーを入れたこともあるのですが、どうしても低域がだぶついた感じになるのでやめてしまいました。そのかわりスーパーウーファー出力をセンターチャンネルのアウトに接続してボーズのセンタースピーカーから出すようにしています。え?「アウト」じゃおかしいだろうって?確かにそうなのですが、実は外部アンプに用のプリアウトに逆に音声信号を入力するとその阿チャンネルのアンプから出てくるのです。もちろん出力インピーダンスは低いので、2キロオームくらいの抵抗を入れています。

もう一つ、その接続をしたときに発見したのですが、ボーズのAM-6のスピーカーではセンターだけがベースユニットのウーハーが鳴らないのです。これはセンターが音声中心であるため低域は不要と考えられているからなのでしょう。このため、せっかくセンターにLFE信号を入れてもベースユニットから低温が出てきません。そこでフロントエフェクト用のスピーカーと入れ替えることにしました。これでスペース的にもすっきりとした7.1Chシステムの出来上がりです。

システム全体。

ラックの天板は大理石で、厚さ3cmで奥行き40cm幅90cmの板を2枚並べている。一枚で20Kgあるのでスピーカーの振動を床に伝えない効果がある。

下段一番左がボーズのベースステーション(横置き)、中央がBSチューナーにHDD/DVDレコーダー、右がDSP-A2 AVアンプ。

BSチューナーとHDD/DVDレコーダーの映像はコンポーネントで直接プラズマに、音声は光デジタルでAVアンプに接続されている。

右手のキャビネットに納めたソース群。

左最上段がAVセレクターで、このラック内のソースを選択してA2のコンポジット入力に送り出す。音声は勿論アナログ。

セレクターの下が順に8mmデッキ、VHSデッキ、DVDプレーヤー、8mmデッキとなっている。
右上からVHF TVチューナー、FMチューナー、イコライザー、4インチ液晶モニター、10枚がけCDチャンジャー、MD録再プレーヤー(ポータブル)。

DSP-A2 AVアンプ

コンポーネント入力が無いので、もっぱら音声をBSチューナーとHDD/DVDレコーダー、それにAVセレクターからのソースに切り替えるのみ。

もちろんサラウンドアンプとして全チャンネルの音声信号を集約している。

出力は各チャンネル100ワット。

BSチューナーにHDD/DVDレコーダー

BSデジタルチューナーは日立製。HDD/DVDレコーダーはシャープ製でBSデジタルのハイビジョン放送を録画できる唯一の機種ということで購入。しかし起動に時間がかかるので、番組を見るときは日立のチューナーを使うことが多い。色味もシャープより優れている。

ATCのスピーカー

メインスピーカーとして、今までのJBL LE85+136Aというフロアスピーカーの代わりに購入。ブックシェルフながら図太い低音を出す。もちろんJBLほどの中高音の抜けや低音のパルスは望めないが、サイズ的にこれが限界。

ボーズのサラウンドスピーカーとのつながりも悪くない。

2ウェイなのでアンプとはバイワイヤリングで接続している。

ボーズのベースステーション

AM-6システムの低音部を全て受け持つ。
そのほか0.1としてLFE信号もセンターチャンネルのアンプを通してここから出している。
低音を全てここにまとめているため、こもりや干渉の少ないすっきりとした低音が出ている。

振動を床に伝えないよう、ソルボセインのブロックの上に置かれている。その下はやはり大理石の板。

ボーズのキューブスピーカー

スクリーンの目隠しに埋め込んだ、AM-6のキューブスピーカー3個。一番奥と手前がフロントイフェクト用で、真ん中がセンタースピーカー。

プラズマとスクリーンとで支障無く使えるセンタースピーカーの位置としてこの場所が一番適当であった。

ボーズのキューブスピーカー

AM-6のキューブスピーカー2個をサラウンド用スピーカーとして背面の壁の中に埋め込んだ。

左に見えるスピーカーとプロジェクターの間の格子は低音吸収用窓。プロジェクターの奥全体が台所の天井裏になっている事に目を付け、マットレスや布団などの吸音材を詰め込んで、この窓からリビングルームの定在波を吸収するようにしてみた。

AVアンプの変更:2005年10月1日

昔のように、ビデオ信号が一つの時は良かったのですが、最近のようにD端子やコンポーネントが主流になり、さらにこれまでのアンプのように入ったビデオ信号は同じ種類でしか出力されずディスプレイで入力を切り替えるといううのでは操作が大変です。事実、家人がテレビを見ようとしても、音は出ても絵が出ないという事がしょっちゅう起こりました。

ところが、最近のAVアンプはビデオコンバーター機能がある、コンポジットで入れてもコンポーネントで出てくるからモニター側での切り替えが要らなくなるというではありませんか・・・これは便利だ、というので早速変更しました。選んだのは同じくヤマハのDSP-AX1500。価格は安いのですがサラウンドのプログラムも十分だしパワーも十分。

しかし、このアンプを入れ替えると当然機器類もそばに持ってこなければなりません。これまでのラックの中には納まりませんので、ラックを2段にしなければなりませんでした。一度ラックを完全にばらし、全ての機器の配線を外してから組み直すのに丸一日かかりました。

新しいアンプのリモコンにはマクロ機能もあるので、ディスプレイや周辺機器の電源も同時にコントロールできます。これで、我が家のシアターシステムははるかに使いやすくなりました。

DSP-AX1500 AVアンプ

アンプの上には地上波とBSのデジタルチューナーを置いた。映像はコンポーネント出力、音声は光デジタルが直接AVアンプに入る。

このアンプがラック内の全てのソースを映像と音声を同時に切り替える。コンバーターのおかげでディスプレイにはコンポーネントケーブル1本で接続されている。

出力は各チャンネル120ワット。

ビデオソース群

上からシャープ製HDD/DVDレコーダー、パナソニック製DVDレコーダー、同VHSデッキが並ぶ。

DVD/HDDレコーダーからの映像はコンポーネントで、DVDプレーヤーからはS端子で、そしてVHSデッキからはコンポジットの信号がそれぞれでアンプに送られる。音声はVHSのみアナログで、後は全て光デジタル。

8mmビデオデッキ

ボーズのベースステーションの上には8mmビデオのデッキを置いた。
録画は出来るがチューナーは内蔵していない。古いライブラリの再生だけが目的なのでこれで十分。

出力は、映像はS端子で、音声はアナログでAVアンプに送られる。横にはポータブルのMDプレーヤーも見える。

AVアンプの変更:2019年12月1日

2016年に我が家のディスプレイがプラズマから液晶になりました。
AV機器もアナログからデジタルへの切り替えが始まり、テレビ放送は地上波デジタルへ2011年に完全移行し、DVDはブルーレイディスクへと変化し、インターフェイスはHDMIが主流になりつつありました。それでも液晶ディスプレイはHDMIだけではなくコンポーネント接続も可能な業務用のモデルを選びましたので、DSP-AX1500をメインとする映像システムはまだアナログコンポーネント接続で稼働していたのです。

ところが、ひょんなことからそのシステムは終了となりました。AVシステムのメインスピーカーとして使っているATCは若干低域が不足気味だったので、ベーリンガーの15バンドグラフィックイコライザーを購入しました。これをプリアウトとメインアンプの間に入れてATCの低域を持ち上げてやろうと考えたのです。

ところが、DSP-AX1500にはプリアウトはあるのですが、個々のチャンネルのメインアンプの入力はありません。そこで、左右チャンネルのメインアンプ基板から入力/出力を取り出せるかどうか、ネットで手に入れた回路図を参考に調べていた時のことです。カバーを戻そうとしたときにカバーが基板の一部に接触して「パチッ」という音がしました。なんと電源を切り忘れていたのです。そして見るとディスプレイのすべての素子が全部点灯していました。ディスプレイの制御回路を飛ばしてしまったのですね。アンプとしての機能は正常ですが、セレクターやDSPのプログラムもわからず設定値も読めなくてはもう使い物になりません。
仕方なく新しいアンプを買うことにしましたが、プログラマブルリモコンにはテレビのボタンを押すとディスプレイとアンプとTVチューナーの電源が連動して入るようなプログラムが全部入っていますからこれは使い続けたい、そうなると同じアンプの中古を買い直すもしくは同じリモコンを使うアンプを買うしかありません。そうするとDSP-AX1500かその上位機種のAX2500、もしくは後継機種のAX1700と上位のAX2700になります。たまたまヤフオクにAX2700の出物があって4000円ほどで入手することが出来たのはラッキーでした。

さて、こうして手に入れたDSP-AX2700はパワーもアップしていますが、特筆すべきはUSBメモリとネットラジオに対応すること、そしてインターフェースがHDMIに進化していたことでしょう。
AX2700を中心としたセットアップによって、ディスプレイとBDプレーヤーとの接続がHDMIになり、TVチューナー、DVDプレーヤーがコンポーネント接続になりました。プロジェクターは受け側にHDMIがないのでコンポーネントのままです。このアンプもスキャンコンバーターを備えているので、すべての映像/音声信号はHDMIにアップコンバートされて出力されます。

その結果、現在のシステム構成は以下のようになっています。

DSP-AX2700 AVアンプ

アンプの上の地上波とBSのデジタルチューナーに変化はなく、映像はコンポーネント出力、音声は光デジタルでAVアンプに入る。

このアンプがラック内の全てのソースを映像と音声を同時に切り替える。スキャンコンバーターのおかげで液晶ディスプレイにはHDMIケーブル1本で接続されている。

出力は各チャンネル140ワット。

15バンドグラフィックイコライザー

ベーリンガー製でATCのスピーカーを駆動するAVアンプの左右のメイン音声出力とメインアンプ入力の間に入っている。

信号はアナログで、特に100Hz以下の低音をブーストしている。

ビデオソース群

シャープ製HDD/DVDレコーダー、パナソニック製DVDレコーダーはそれぞれSONY製BD/HDDレコーダー、パイオニア製DVDプレーヤーに変わった。

BD/HDDレコーダーからの信号はHDMIで、DVDプレーヤーからはコンポーネントと光デジタルでアンプに送られる。

5.1chから7.1chへ:2020年2月1日

AVアンプをDSP-AX1500からAX2700に取り換えましたので、サラウンドシステムが世代交代していままでの7スピーカーの5.1チャンネルから9スピーカーの7.1チャンネルになりました。サラウンドスピーカーが左右2個から、リスナーを囲むように左右+後方左右の4個に増えたのです。ちなみに「7.1チャンネル」を絵にするとこうなります。5.1チャンネル時代のサラウンドは4番で、7.1チャンネルでは「サラウンドバック」と呼ばれます。せっかくアンプが対応するのですから、7.1にシステムアップししない手はありません。

昔のサラウンドのスピーカー2個は後ろの壁に埋め込んであるので、増えた2個は左右の壁に掛けて設置しようと思います。そこで薄型で壁掛けに適した形状のエンクロージャーが必要になったので、3Dプリンターで作成しました。

エンクロージャーは丸では芸がないので楕円にして、スピーカーを斜め下に向けるようにバッフルを傾けます。背面は音圧を受けるので補強にかまぼこ型を二つ作り、さらにマグネットが当たらないよう逃げを凹ませて作ります。外にはぶら下げるための耳を二つくっつけて穴をあけます。塗装は・・・壁の色が白っぽいから、そのままでいいでしょう。


設計図です。わかりにくいですがバッフル面は上下左右の4面を斜めに下げてあります。

印刷完了しました。結構いい仕上がりです。

スピーカーを組み込んでみました。

エンクロージャーに2インチのフルレンジスピーカーを取り付けてぶら下げ、アンプのサラウンドLとRの端子に接続します。テストトーンでほかのスピーカーとのバランスをとって、7.1システムへのアップグレード終了です。

早速映画を再生してみました。今までよりも音場に囲まれる感じが強くなった気がします。


バナナ端子へ変更:2020年11月28日

我が家のオーディオシステムは、オーディオ的には高価でもなく凝ったものでもないですが、部屋のあちこちに10個のスピーカーを設置して映画を観る時にそこそこ迫力のある「ホームシアター」となっていいます。

10個のスピーカーの配置は下図のとおりで、すべて1台のAVアンプにつながっています。

これは音の出口であって、入り口の方はテレビ、ブルーレイプレーヤー、DVDプレーヤー、8?ビデオなども同じアンプにつながっているのです。ですから、ちアンプの裏は何台もの再生機器といくつものスピーカーの配線が出たり入ったりでごちゃごちゃになっているわけです。

さて、先日何とはなしに各スピーカーのチェックをしてみたところ、2か所のスピーカーから音が出ていないことが判明したのです。そこで20キロ近くある重いアンプを引っ張り出して、当該スピーカー端子から音が出ているかと、当該スピーカーケーブルに音を入れて音が出るかの二つを点検したわけですね。
何しろ狭いリアパネルに10個のスピーカーのプラスとマイナス20個の端子がぎっしりと詰め込まれているものですから、ケーブルをつなぐのも外すのも一苦労です。端子は線を差し込んでレバーを離すワンタッチ式ではなく、指先でネジの頭を回して根元に差し込んだ線を締め付けるバインディングポストタイプなので、穴は良く見えないし頭を回しているうちに線が抜けてしまったりでもう「わや(北海道弁でひどい、滅茶苦茶の意)」なんであります。

「ああ、もう線のねじ止めはやめた!!バナナにしよう。」これは疲れたからバナナを食べて休息しよう、ということではなく線の先端にバナナプラグという端子を取り付けてスピーカー端子に差し込んで接続しよう、ということです。早速アマゾンにバナナプラグ20個を発注しました。
さて、本日それが到着しました。

またアンプをうんこらせと引っ張り出して線を外し、先端にバナナプラグを取り付けます。あとはこれを差し込んでやれば接続完了。抜くのも簡単で、別のスピーカーと入れ替えるのもすぐに出来ます。いやあ、もっと早くからこうしておけばよかったですね。

結局バナナ端子にしたことで、音が出ないスピーカーは二つとも復活しました。やはりネジ端子のところの接触不良が原因でしたよ。

 

=> Theater Topへ