能登輪島、金沢の旅

2003年12月21-23日

21日は8:56発の上越新幹線「Maxとき311号」で越後湯沢まで行き、そこから「はくたか6号」に乗り継ぎました。越後湯沢付近は、一昨日降った雪のために一面の雪景色でした。(写真右)

13:01に金沢に到着。気温は5度で結構寒いですが市内に雪はありません。ちょうどお昼時なので駅ビルの中にあるレストラン街でランチをとって、14時30分頃の北国交通の特急バスで輪島に。片道料金2200円のところ往復切符を購入すると3950円で450円お得になります。
バスは市内にも数カ所停まるので、2時間の運行予定でも道路事情で結構時間がかかり、輪島に着いたときには5時近くになってしまいました。

漆器会館でバスを降り、10分ほど歩いて住吉神社の夕市に行ってみたのですが、もう市は終わっていて3軒ほどが店じまいをしているところでした。
有名な朝市と違い、地元の人相手のささやかな市というのも頷けます.

そこから朝市の開かれる通りをながめながら、宿泊する高州園までゆっくりと散策しながら街の雰囲気を味わいました。とは言っても市内のメインストリートといっても夕方の5時を過ぎたばかりなのに人通りはほとんど無し。

高州園は輪島で1、2を争う大きな旅館で、フロントでは7−8名のお部屋係の人たちがずらりと並んでいて一斉にお辞儀で迎えられ、テレビの紀行番組で見るとおり。普段ホテルのクールな受け入れになれている我々はちょっと緊張しました。
お部屋は特別室とあって、2部屋続きで広くゆったりとしており、窓からは日本海が眺められました。今回はパック旅行ですが、オフシーズンなので空いているからお部屋もいいところを準備してもらえたのでしょう。

温泉はナトリウム塩化物泉とのことで、神経痛や筋肉痛に良いと説明されていましたが、とてもカルキ臭いお湯だったのが残念でした。

お部屋で取る夕食は、お鍋を含むお決まりの料亭の夕食ですが、お造りのイカや甘エビがとても美味しかったです。煮物には地元の名物「じぶ煮」が、そしてホテルの料理長、森枝弘好が「料理の鉄人」に出演したときに作った料理が一品含まれており、それはアメリカン茄子をくりぬいた中にグラタンがはいっているものが熱々でだされました。

金沢の名物料理のじぶ煮です。
これが鉄人料理のナスのグラタン詰め。

翌22日は朝も温泉に入り、朝食を済ませ、早めに旅館のマイクロバスで朝市の場所迄送ってもらいました。

朝市では名物の蒸しアワビが無造作に並べられて売られていますが、お値段はグラム4000円となかなかのものでした。お土産にアワビを、そして自分たち用には蒸しサザエ、からすみ、いしる(魚で作った醤油、しょっつるやナンプラーと同じ類)などを買ってきました。

 

この日は朝から小雨が降り、朝市を見ながら歩いている内に、時折雨が強くなったりもしたので、買い物を手早く済ませ、予定より1時間早いバスに乗って金沢に向かうことにしました。

金沢に向かうバスは市内に入る手前で内灘の海岸を通ります。結構波が高く、いかにも冬の日本海という表現が似合いそうな景色を見ることが出来ました。

金沢市内に入り、兼六園下がバスの終点でしたからまず、兼六園から観光することにしました。庭園の中はすでに雪吊りが出来ていて独特の風情がありました。平日のせいか観光客はそれほど多くなくゆっくり園内を歩き回りました。

宿泊する石川厚生年金会館は兼六園のすぐそばなので、そのまま歩いていって会館内のレストランで昼食をとりました。食後、時間は早かったのですがチェックインが出来ましたので荷物を部屋に置いて身軽になって、さらに見学に出かけました。金沢駅の観光案内所でもらったパンフレットに紹介されていた、文化施設の鑑賞パスポート(600円で5施設)を活用して県立伝統工芸館では九谷焼、輪島塗、加賀友禅、和紙などを見物、藩老本多蔵品館と歴史博物館では100万石の文化や美術品の数々を鑑賞しました。素晴らしく繊細な美しさの加賀の美術品の格の高さと奥深さは、とても言葉では表現が出来難いと思いました。

夕方になって美術館が閉まった後は繁華街である香林坊に行って輪島塗のお店を見て歩き、面白い形の箸置きを見つけて買い求めました。

夕食は知人の紹介で本町の「とっくりや」という居酒屋へ。店内には名前の通り、大小様々なとっくりが飾られています。早速ズワイのメスである香箱ガニと、お造りには甘エビとヒラメを注文。特に甘エビは大きくて、甘みと歯ごたえが格別でした。焼き物には「のどグロ」を。遠火でじっくり焼かれた白身は癖のない上品なお味です。勧められた立山という日本酒もすっきりとした味わい。
そしてもう少しご飯ものが欲しくなって、片町は玉寿司に行き「なめら」ほか地の魚を握ってもらい、大満足でホテルに戻りました。

 

23日は朝食後に県立美術館を見てから、長町の武家屋敷跡へ行き、まず商家の店先が再現されている老舗記念館内見学しました。加賀の水引が見事でした。

 

武家屋敷跡は塀には冬のための菰がかけられていました。

ここでは、運良く「まいどさん」というボランティアの方の説明を聞くことができました。

400石の武士は中堅くらいの身分で、長屋塀を持つことが出来た、屋根は板瓦で石を重しにつかっていた、一石は俵2俵分、そして与えられる土地は1石1坪位、つまり30石の知行の武士なら30坪の土地が与えられたなどという、身分制度が厳しい時代の仕来りなど色々と教えていただきました。

武家屋敷跡を堪能した後、金沢駅方面に向かう途中で尾山神社に。ここはかの有名な前田利家が祭られている神社です。庭には利家公の銅像を始め、江戸時代に兼六園からこの神社まで引かれた水道も見ることが出来ました。

そうこうするうちに1時を過ぎたので近江町市場に行き、行列が出来るという回転寿司でお昼にしました。
そして、夕食用に松葉ガニ、香箱ガニ、甘エビ、タコのわさび合え、甘エビの塩からなどを購入し、市場調査完了。最後に駅ビルで加賀の和菓子と柿の葉寿司を買って東京に帰りました。

今回は美術工芸を楽しみ、海の幸を楽しみ、車ではなくゆっくりと列車の旅を楽しんだ、充実の小旅行でした。


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