あれこれ修理 <My repair experience>

*電源が入りません「高圧洗浄機の修理」

2021年9月:

ベランダの手すりの掃除をしていた時のことです。コケが生えるのでひと夏に2,3回は高圧洗浄機で洗い落とします。いつものように洗浄を始めて、半分ほど終わったところでストンと高圧洗浄機が止まりました。モーターが過熱すると安全装置が働いて止まることがありますが、まだ15分くらいしか使っていないのでおかしいな。ともかく30分ほど休ませてみましたが、復活しませんでした。これはどこか壊れたということですね。さっそく本体を分解してみました。どこにもリセットスイッチのようなものはありません。それでは電源スイッチから調べてみましょう。

ふむ、マイクロスイッチにつながる線が熱で変色していますね。マイクロスイッチは二つあるのですが、片方の押しボタンが押し込まれた状態で固着しています。接点が熱降伏を起こしたかな?

スイッチを分解すると内部の金属も変色しています。接触抵抗で熱をもって、プラスチックの押し釦が融けてしまってオフの状態で固着してしまったのが原因でした。

このスイッチは100ボルトを2個で両切りしていますが、回路的には別に片切りでもいいわけなので焼けたほうのスイッチはバイパスしてしまいましょう。正常なほうのスイッチを使ってオンオフできるようにしておきます。ただ、スイッチの負荷が大きくなるのでいずれはリレーを入れてやることにします。ドイツ製にしては意外とちゃちな作りだと思います。


電源スイッチはここにあります。

スイッチは防水ボックスの中にありました。

防水ボックスのカバーを外しました。白い円筒はモーターの進相用コンデンサーです。

2個のマイクロスイッチでオンオフしています。

端子が焼けていて、ボタンが固着しています。

スイッチを開けるとボタンが溶けて接点が焼けていました。

接点の表面も荒れていますね。

銅片を差し込んで常時導通させておきます。

そのまま折り曲げてテーピングします。

スイッチを接着剤で元に戻します。

中空のピンで2個のスイッチを合体します。

スイッチを元に戻します。白いレバーは水圧でモーターをオフにするためです。

モールドタイプのプラグが熱で軟らかくなるので、ゴム製の防水プラグに変更しました。

組み立て直して作業開始。電源のオンオフも放水に応じたモーターのオンオフもちゃんと働くようになりました。

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