*不明なエラーコードです「灯油温風ヒーターの修理」
2013年12月:
今回は灯油温風ヒーターが点火しないというトラブルです。気温が下がってきたのでストーブに点火したところ、まもなく「ピー」と音がして点火プロセスが終了したのです。見るとディスプレイに「E-5」というエラーコードが表示されていました。
これまで「E-1(燃料切れ)」は何度か見ていますが、「E-5」は初めて見るコードです。ですがネットで調べてみても、どんな不具合なのか全くわかりません。
一度電源を抜いてから点火してみると、ヒュィ〜ンと音がして灯油と空気の混合気が燃焼室に送り込まれ、ジジジっと高圧の放電によってボッと火がついて燃焼室の窓から青い炎が見え・・・そのままいくかと思いきや、その後まもなく火が消えて「ピーッ」となります。つまり灯油と空気は正常に送り込まれて点火しますが、燃焼を維持できないわけですね。たぶん燃料のフィルターとか温度センサーをチェックすれば直るのだろうと推測しました。
さて次のステップは、件のストーブの分解して不具合部分を特定して、必要なら部品を注文しなければいけません。カバーをはずしたところで、裏に配線図とエラーコード一覧が貼ってあるのを発見しました。それによると「E-5」は燃焼を確認する回路の異常だそうです。ということは・・・あれだ、ガスコンロが点火してもすぐに消えてしまうのと同じトラブルです。つまり、炎があることを電気的に確認して、点火完了&燃焼中状態にあることを制御装置に知らせるセンサー回路が不良だということです。
ガスコンロでは熱伝対を使用していますが、ファンヒーターではフレームロッドという、炎で 炙られると電気が流れる部品で検出しています。さっそく燃焼室からフレームロッドを取り出してみると、かなり煤けています。もしかしてこのせいか?
フレームロッドをクレンザーできれいに洗い、サンドペーパーで表面を磨いて取り付けなおして仮に組み立てて試運転したところ、見事に燃焼が継続して温風が出てくるようになりました。
![]() よいしょ。さて、カバーを外しますか。 |
![]() お、よかった。配線図がありますよ。 |
![]() エラーコードのリストもあります。「E-5」発見! |
![]() さらに分解して燃焼室をチェックします。 |
![]() ここにあるのがフレームロッドでしょう。 |
![]() フレームロッドを取り出しました。 |
![]() 左:煤けたフレームロッド 右:掃除完了 |
![]() ちゃんと点火するようになりました。 |
やれやれ、助かった。部品を交換しなくて済みました。なにしろもう20年近く前の製品ですし、三菱はこの手の製品はとっくに製造を中止してしまっているので部品も手に入らないらしいですからね。はい、一件落着です。