会津そば街道の旅
「ナトラ」という雑誌で紹介されていた西会津のそば屋に行ってみたくなり、これまでに都合3回出かけました。
もちろんこれでもう行かないと言うわけではなく、まして新そばの季節に行っていないのですからぜひともこれからも足を運びたいと思っています。
そこでとりあえず今までに行ったお店と行程をご紹介して見ようと思ってこのページを作りました。
なお、西会津のそば処紹介マップのPDFファイルはこちらからダウンロードできます。
・第一回:田島、大内宿のそば
・第二回:岩館、檜枝岐のそば
・第三回:田島、宮古のそば
・第四回:郡山のそば
<第1回>
2002年6月9日
東北道から日光方面へ向かい、今市で降りて鬼怒川方面に向かう。今市を出て121号線に入ると直ぐ「会津西街道」の表示が出てきていよいよスタートという感じ。見たことがなかったので竜王峡を散策して鬼怒川温泉、川治温泉を抜けて田島へ。途中に三依という町がありますが町中の橋を渡って直ぐ左に入ったところにある「古代村」と言うそば屋にまず立ち寄りました。
道路の看板に「十割そば」とあったのが気になったのです。小さなお店ですが、しゃきっとしたそばもさることながら裏の弥生時代の住居を再現した遺跡が見物です。畑を掘ると今でも土器のかけらが出てくるそうです。
続いては田島に入る前にやはり見つけた「奥会津地方歴史民族資料館」の表示。左折して1Kmほど入ると会津の特産品や産業、昔の生活用具や家屋など結構見応えのある博物館でした。一見の価値はあります。隣接してキャンプ場もありますので、夏期はここで一泊するのも良さそうです。
続いては「大内宿」、村の外の駐車場に車を停めて歩いて入りますが昔の宿場町の様子がよくわかります。そば屋さんも何軒かあり、我々はここの「こめや」というお店で炉端で焼いた岩魚の塩焼きとざるそばをごちそうになりました。後で聞くと箸の代わりにねぎ1本だけで食べるそば屋もここにあるとのことです。そのあとはぶらぶら歩いてそば餅やところてんなどを食べました。
そして少し戻って「塔のへつり」へ。ここは川の流れで崖が浸食されて奇岩を呈している場所ですが、通路が工事中で近くから見ることは出来ませんでした。
<第2回>
2002年7月28日
東北道から今市、鬼怒川温泉を経由して湯西川温泉へ。ここから山を越えて一気に舘岩村に下り、前回立ち寄ったそば屋でもらった「会津そば街道マップ」に掲載されている「曲がり屋」さんでそばをいただく。中太の腰のあるそばです。ちょっと物足りない感じ。この店の横からは橋を渡って集落が山裾にのびており、道ばたの用水路の水が冷たいので各戸が野菜や果物を冷やしていて何となく昔懐かしい雰囲気が残っています。そして檜枝岐へ。途中無料のお風呂があると聞き何カ所か立ち寄ってみたものの、全くの露天や、2-3人しか入れないような小さなところなので風呂はあきらめてこれまた「マップ」で紹介されていたそば屋「まる屋」で「裁ちそば」をもう一食。もちろんそば粉100%で太めの挽きぐるみ田舎そばでした。私の好みはどちらかというと細い更科系の白いそばなのです。その後は田島経由で塩原温泉に行き、町営の温泉に入って西那須野塩原から東北道で帰京しました。
<番外>
2002年9月24-25日
東北道を下り一路喜多方市へ。市内をひととおり車で走り回ってから特に最近人気が出ているという行列の出来る店、「上海」というラーメン屋さんへ。お店の場所が大通りから奥に入っているので分かりにくかったのですが幸いお昼には少し早かったので並んでいる人はなくすんなり入ることが出来ました。中太の縮れ麺に透きとおった醤油スープ、典型的な喜多方ラーメンですがスープにこくがありガイドブックのお勧めのとおりの味でした。東京でも喜多方ラーメンの店が多くありますがこくのあるスープと言う点ではやはりこの店がより美味しく感じました。とくに印象に残ったのは麺の美味しさでした。札幌育ちの私としては喜多方ラーメンはうどんに近いイメージを持っていたのですが、ここのラーメンはかん水の臭いは無いものの十分に美味しいと思いました。
このあと喜多方市内の民俗資料館、地酒の造り酒屋を見学して裏磐梯を抜けて福島飯坂温泉へ。宿は国民宿舎の「おおとり荘」というところです。
混んでいたせいかありはそうでなかったせいか、やけに広い大広間のような部屋にとおされました。
翌朝はフルーツ街道を少し走りましたが木には桃が実っているもののまだ時期としては中途半端で雨も降ってきたので、進路を海側、相馬町へと取りました。お昼は相馬松川港のレストランで名物の「ほっき飯」や穴子の天丼などを食べて南下。
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途中で「阿武隈洞」を見学しましたが、思ったより奥が深く、また奥にはいるほど天井や地表の鍾乳石も見事でした。
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<第3回>
2003年9月20-21日
今回は東北道を西那須野塩原で降りて、塩原温泉を抜け121号線の「道の駅 田島」の少し先352号線との合流のところにある「かいなり」というお店でまず一回目のおそばを食べました。私が選んだのはもちろん盛りそば。一日に3-4回主人が打つという、やや細めの一番粉のそばは私好みですが、つゆがちょっと甘いのが残念。妻と子供が選んだ冷やし狸そばのほうが甘めのつゆとよくあって「正解」でしたね。
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そのあとは一路121号線を北上、「奥会津地方歴史民族資料館」は前回見たので素通りして、工事のため下まで降りることが出来なかった「塔のへつり」に再度立ち寄りました。
今回は吊り橋を渡って反対側の岩の下の削られてところまで行くことが出来ました。
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天候が悪く雨が降ってきたので、会津若松市は通り抜けてゴールドラインを経て今晩の宿、裏磐梯は「磐梯高原休暇村」へ。
ここは比較的新しく建物もきれいですし、設備も良いところです。丁度台風が接近中とのことで今回は天候には恵まれませんが、それでも翌朝は檜原湖を一周して喜多方市へ向かいました。福島県の道路は国道といえども山にはいると急に一車線の片側通行になったりしてかなり気を遣います。山間では今が丁度白いそばの花が満開です。後一ヶ月もすれば収穫出来ると聞きました。
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喜多方市では「漆塗り美術館」を見学しました。昔の豪商の民家と蔵を使用して漆塗りの名品を見物、購入することが出来ます。左の写真の上の花器は漆を何度も重ねて塗った乾漆というものでこれを磨くと複雑な模様が浮き出るのだそうです。下の菓子鉢は直径20センチくらいですが、時価800万円とのことでした。
我々はここでは黒い敷き板を4組購入しました。和食の店で漆の敷き板に先付けを載せて出していたのを真似て我が家でもやってみようと言うわけです。
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隣接するもう一軒の土産物屋で、テーブルクロスにする会津木綿の布を購入しているうちにお昼となりましたので、急いで町を出て西の山都町は宮古を目指しました。
喜多方市から国道459号を新潟に向かうと途中に「そばの村 宮古」の表示が出てきて右折したら一本道ですが、片側通行の部分が多くガードレールもないので、夜は川に落ちないようご注意ください。
この村は、集落の民家が自分でそばを打って自宅の座敷で食べさせてくれるという事で有名です。今回はあらかじめ知人の紹介で「大上」さんというお宅に行くことにしていました。「大上」というのは店の名で本名は唐橋さんというのですが、なんでも村のほとんどが唐橋さんなので屋号を付けないとどの店かわからないとか。確かに狭い一本道を通って村にはいるとどこもかしこも皆「宮古そば」の看板が出ています。やはり手前の道路沿いの方が入りやすいと見えてお客さんも多い感じです。
さて、目指す「大上」さんは、村にはいると一覧案内があって直ぐ見つかりました。
大きな仏壇と神棚が祭ってある広い座敷に座って、お勧めの¥2000のコースを注文し、さらに天ぷらを一人前追加しました。この村のお店は普通のそば屋のように色々なメニューはなく何種類かのコースから注文、それぞれおかずの品数やそばのお代わりの数で値段が決まっています。
基本的には予約を受けて営業するようですが、オフシーズンでない限り飛び込みでもかまわないようです。我々は前夜知人から電話を入れてもらいましたので安心。
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頼んだコースは写真のように山菜の煮物やこんにゃく、漬け物など7品とそば2杯がセットになっています。
まずは手前にある水が入ったそばちょこにそばを付けて食べる「水そば」を賞味。甘みがはっきりとわかり、今まで食べたことのないそばの食感です。単に腰が強いと言うわけではなくやや透明感のあるつるっとした滑らかさは、これが「挽きたて、打ち立て、茹でたて」の三たてだからなのでしょうか。まれにざらっとするのはひき臼の砂が入っているのかもしれません。
続いていただくそばつゆは辛目で、これは私の好みの味です。
見た目は少ないようですが、2杯で十分お腹が一杯になりました。
ここの紹介はこちらもご覧ください。
さて、十分満足したところで帰り道です。会津坂下を抜けて401号-400号とたどり田島から鬼怒川温泉、今市のルートで帰京しました。
さて、次回は新そばが出た頃に又来たいと思います。
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<第4回>
2005年2月27日
所用で郡山に行きまして、たまたま地元の方から教えていただいてお昼を食べに行ったそば屋さんが美味しかったので、急遽、第4回としてご紹介することにしました。本当はそばを目的に行ったわけではないのですが・・・。
場所は、国道49号線を郡山から平に向かってひたすら、そうですね約17キロくらいでしょうか、下っていきますと、やがて山の間になりまして、郵便局の先に目当ての店のカンバンが見えてきます。
場所は「田母神(たもがみ)」と言うところで、お店の名前は「水の木」です。
案内に従って国道から左折し、坂を上って途中で右にまがり、登り切ったところにお店があります。
営業時間は、平日はお昼のみで、日曜祭日は夜もやっています。
木の香りがかぐわしい店内は天井が高くて明るく、気持ちが良い店です。
食べたのはざるそば¥800と、地鶏そば(温)¥1000でした。
しっかりとしたコシがあり、透明感のあるそばです。ざるそばは大盛りにしてもらいましたが、普通でも量は多めなのも嬉しいところです。
お店の外には、地下から汲み上げた水の蛇口がありましたので、空になったペットボトルにいただいてきました。
やはり、美味しい水があってこそ、美味しいそばが出来るわけですね。
郡山近辺に行ったら、足を伸ばす価値は十分にありますよ。
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