*初夏の恒例、「アワビ祭り」全メニュー紹介!
私の友人にご両親が伊豆の下田出身という人がおりまして、当然親戚や知人が下田に多いわけです。そこで彼が勝手知った下田漁協から直接魚介類を取り寄せて素材を提供し、私が調理を担当して皆で賞味するという、「アワビ祭り」を数年来やっております。私自身は北海道出身なので海に行けば磯ならウニやアワビ、砂浜ならアサリやホッキという風に、「海水浴=何か採って食べる」となっていまして何も採らずにオイルを塗って体を焼くなどというのはやったことがない。それはともかくウニはいくらでも採れるけれど剥くのが大変なのでまあお遊び程度、大体「お金を払って食べるものではない」という感覚ですがアワビはちょっと大変、別に深く潜らなくてもいいのですが昆布が張りついている岩に見当を付けて探して運がいいとたまに見つかる。そしたらドライバーで一気に剥がす。一度でやらないとしっかりと岩にくっついてこれをとるのは大変です。というわけでアワビは「お金を払ってもしょうがないかな」という気がします。そのアワビも北海道のものはエゾアワビといって大きくならないのですが、下田のアワビは手のひらくらいの大きいのがありますので調理のし甲斐があります。
さて前置きが長くなりましたが、まずこれまでの「アワビ祭り」で使用したメニューからご紹介しましょう。もちろんアワビの他にも近所の魚屋で仕入れた食材を追加しておりますが、メインにはアワビのステーキと決まっています。これはテレビで見た、志摩観光ホテル高橋シェフの名物料理を「多分こうであろう」と想像して勝手に名前を頂戴して作ったものです。いつか伺って本物を味わいたいと思ってはおりますが・・シェフ、違っていたらごめんなさい。
1996年度 <先付け> |
1997年度 <先付け> |
1998年度 <先付け> |
2000年度 <先付け> |
2001年度 <おつまみ> |
2002年度 <おつまみ> |
2003年度 <先付け> |
2004年度 <先付け> |
2009年度 <先付け> |
2012年度 <先付け> |
2015年度 <先付け> |
<作り方> | |
アワビの下ごしらえ: 今回使用したアワビは1Kgで3個ありました。これを肝和えと水貝、それにステーキそれぞれ7名分に調理します。 |
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「本日の特選素材!!」です。
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大きさはこのとおり!
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まず殻を付けたまま身の表面に塩を振りかけて5分ほど置くと身が締まりますのでタワシでごしごしこすります。それから殻の方もタワシで洗って水で流します。ちなみにこのとき身の色で茶色っぽいのと青っぽいのがあるかもしれません。一般的には青っぽい方(クロアワビ)方が身が身が締まっているのでお刺身に、茶色っぽい方(メガイアワビ)は蒸しものやステーキに使う方がいいのですが、必ずしも希望通りに手にはいるとは限りませんし、軟らかいメガイアワビのほうが刺身で食べやすいという人もあるので、種類よりもサイズや部位で使い分けるようにしています。 ちなみに北海道のアワビはエゾアワビという種類で、本州のアワビのように大きくはなりません。種類としてはクロアワビに近いそうですが、刺身にも加熱用にも使います。また、このほかに日本にはマダカアワビという深いところに住む大きなアワビがありますが、これは超高級品で普通には出回らないそうです。私もまだお目にかかったことはありません。 |
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身が外れたら薄い膜をつまみ上げて回しながら切り取り、内臓を壊さないようそっとつかんで引き剥がします。
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次に赤っぽい口の部分を指でむしり取るか、両側から包丁を入れて取ります。
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中央の高くなっている部分を水平に削ぎます。勿論、ここもステーキにしてもかまいません。
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続いて周囲の黒いギザギザの部分を切り取ります。ここは水貝に使用します。丸い部分はステーキにしますので斜めに包丁で切れ目を入れておきましょう。アワビの数に余裕があるときは黒い部分もステーキにしてかまいませんし、白い部分を水貝に使っても一向にかまわないのです。ステーキ用はシェリー酒、無ければブランデーを少量振りかけておきましょう。
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肝和えの作り方: 房総のアワビ漁師が採ったままのアワビにそのまま包丁を入れて縦横にワタごと切り刻んで食べるという味を再現してみました。先ほど切り取った高い部分を使います。さらに薄く削いで千切りにします。活きているアワビの肝の黒い部分を切って皮を破り、千切りにした身と和えます。そのままでは少々苦みが強いので濃縮昆布だしか鰹だしを1-2滴加え、塩で味を調整します。 |
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水貝の作り方: |
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アワビのステーキの作り方: 材 料:ニンニク、パセリ、オリーブオイル、タマネギ、フュメ・ド・ポアソン、生クリーム 作り方: |
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次に中身をミキサーかフードプロセッサーにあけ、ガガガーッとやりますと見る間にグリーンのソースが出来ます。やや泡立つくらいまで、滑らかにしてそのまま冷やします。 十分に冷えたら生クリーム少量を注いで一回しすればソースの完了です。 味見をしてみてください。いかがです?簡単なのに思わずムフッと来るくらい美味しいでしょう? ソースさえ出来れば後は、フライパンにバターをたっぷり入れ、シェリーをかけておいたアワビやホタテを軽く炒めて皿に取り、このパセリソースをたっぷりかけて出来上がりです。余ったソースは冷凍して保存し、かりっとあぶったフランスパンを浸して食べるのもお勧めです。 |
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パセリソースの作り方(別バージョン) | |
タマネギの代わりにエシャロットを使いました。 |
良く炒めたらパセリを入れて軽く炒めます。 |
今回、フュメドポアソンは顆粒を使いました。 |
さらに火を加えます。 |
中身を全てミキサーに入れます。 |
十分にフラッシュして生クリームを加えます。 |
下ごしらえが終わったアワビです。 |
エビとホタテと一緒に盛り付けてソースをかけます。 |
●アワビ祭り2009
今年も友人からアワビとサザエが届きました。少しは違う料理にチャレンジしようと思い、サザエはエスカルゴバターで焼いてみましたし、アワビとサザエの肝をクリームソースにしたパスタも作ってみました。
1個500グラム見当の大きなアワビです。 |
大きなサザエは8個入っていました。 |
まずはアワビを殻から外します。 |
奥が水貝、中央がステーキ、手前がスパゲティ用です。 |
こちらが水貝、サザエとホタテが入っています。 |
アワビのバターソテーは一緒盛りにしました。 |
サザエの仕込み中です。 |
エスカルゴバターを詰めてオーブン焼きしました。 |
アワビとサザエの肝を酒蒸しにします。 |
肝を裏ごしして生クリームを加えました。 |
具のアワビの薄切りをさっと炒めます。 |
スパゲティの上に乗せて、出来上がり。 |
●アワビ祭り2012
今年もアワビ祭りを開催することになりました。
今回はBBQとアワビのジョイントイベントです。まずは水貝と肝あえからスタートです。その間にコンロではギアナピンクを焼いています。エビの次はハマグリ、これは酒蒸しにしました。そしてアワビの肝焼き。大きく切ったアワビと肝を混ぜ合わせ、殻に乗せて直火で焼くという豪快な料理です。続いて炭の上には鴨が乗りました。朝から秘伝のスパイスに漬けておいたのです。一方最後のアワビはバターソテーにしてパセリソースをかけます。で、最後に鴨が登場してBBQスタイルのアワビ祭り2012が無事終了したのでありました。
さあ、下田のアワビです。大きいのが6個もあります。 |
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まずは水貝の仕込みです。 |
アワビ料理4種、出来ました。 |
これは肝焼きの仕込みです。ぶつ切りにしたアワビと肝を殻ごと焼きます。 |
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アワビ祭りの1品目は水貝で始めましょう。何とも贅沢な大きさです。 |
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左は細切りにしたアワビを肝と塩であえた肝和えです。 |
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最初はエビを焼いています。 |
ギアナピンクエビが焼き上がりました。 |
これ、絶品のハマグリ。 |
アワビの肝焼きが出来ました。 |
鴨を焼き始めました。 |
こちらではアワビをバター焼きにしています。 |
パセリソースをかけてアワビのステーキの出来上がり。 |
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鴨が焼けました。炭で焼くとこんがり、いい加減に焼けます。 |
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焼きトウモロコシも出てきました。 |
ベーコンを乗せて速成ピザが出来ました。 |
●おつまみアワビ2014
近所の魚屋でアワビを買ってきました。100g680円、キロにすると6800円ですから、まあこのサイズの養殖ものの相場でしょう。
今回は肝和えと刺身の2品です。ああ、日本酒が待っている・・・
●アワビ祭り2015
3年ぶりにアワビ祭りを開催することになりました。このうち酒蒸しはアワビ祭りでは初めて作りました。カスベとラーメンサラダは友人の奥さんが北海道出身なので、懐かしいかと思ってメニューに入れました。
マツタケは普段買っている中国産の香りが薄かったので、初めてカナダ産を使ってみたのですが、非常に良い香りがしました。
フォアグラは麻布で扱っていた冷凍のパテがなくて、代わりに冷凍の生フォアグラを使いました。
スパゲティのソースが一番難しかったですね、イタリアのホールトマトの酸味が強くて、結局玉ねぎを使って緩和しました。生ウニは根室のものです。1箱の1/3を漉してソースに混ぜ、さらに残りを全部スパゲティに直接混ぜ込みました。むほほ、贅沢ですねぇ。
と、言うようなわけで、はぁぁ・・疲れました。もう当分凝った料理は作りたくありませ~ん。
●おつまみアワビ:2019年6月15日
近所の魚屋にアワビが入荷していました。
●差し入れアワビ:2019年8月3日
逗子に住む友人が花火見物パーティを開催することになりました。豊洲で買ったアワビです。殻が茶色で海藻が付いているので天然物とわかります。 |
パセリを玉ねぎと炒めてソースにします。ぶつ切りのアワビ・・うは、なんともすごい眺め! |
ペットボトルのソース、カップ、炒めたアワビ、オリーブの実を持参しました。会場でカップにアワビを乗せてソースをかけ、11名のゲストに配りました。 |
●残り物アワビ:2019年8月4日
逗子でのパーティのために豊洲で買ってきたアワビですが、大きいの1個と小さいの1個が余りました。実は貝屋のおやじが「全部買ったら安くする。」と言うのでトロ箱にあったアワビを全部もらい、パーティに多い分は自宅で引き取ったのです。活きているのは今日が限度なので調理してしまわなくてはいけません。昼間に近所のジャスコに行ってみたら、わお、北海道の花咲ガニがあります。浜ゆで冷凍ものだけどサイズも手ごろで安いから買ってみましょう。カニとアワビの豪華な夕食となりました。というわけで小さいアワビは、夏ですものね、水貝にするのが一番でしょう。 |
そして大きい方はバター焼きになりました。もちろんパセリソースでいただきます。 |
残念ながらカニの方はパサパサでしたが、天然アワビのうまさを満喫できました。 |
二日連続のアワビでしたが、パーティではろくに味もわからない状態でしたから翌日のアワビはしっかりと天然の味を楽しむことが出来ました。