*暖まるよ、アイスバインのドイツ鍋
アイスバインというのはドイツ料理の一つで、塩漬けにした豚のモモのすね肉を骨付きのまま茹でたものです。じっくり煮込んであるので脂肪はフルフルととろけ、肉はほろりと骨から外れる柔らかさです。日本でもたいていのドイツ料理屋さんでメニューに入れていると思います。なかでもツバメグリルのアイスバインは美味しいと思います。
家庭用には、以前は雪印食品から真空パックになって西友などで売っていたのですが、雪印食品が無くなってしまってからは他のメーカーからは出ていないようです。ただ、私の家の近くのツバメグリルでは、アイスバインだけを持ち帰りで売ってくれますのでこれを食べたいときはそこで買ってきております。
さて作り方ですが、実に簡単。
キャセロールとか土鍋に水を入れて、固形のコンソメスープの素を溶かしておきます。薄味にしておきましょう。ここにアイスバイン、フランクフルトソーセージ、ベーコン、野菜ではタマネギ、ニンジン、キャベツ、ジャガイモを大きめに切って入れてぐつぐつと煮込みます。野菜が柔らかくなったら皿に取ってたっぷりのマスタードを添えて食します。
もしアイスバインが無くてもウィンナソーセージで代用してもかまいません。ベーコンがいい味を出してくれますので少し多めに入れましょう。
ここでザワークラウトがあるともっといいですね。キャベツの酢漬けです。瓶詰めや缶詰で売っても居ますがインスタントで作る方法がありますからついでにお教えしましょう。
キャベツを千切りにして、コンソメスープとかブイヨンで茹でます。柔らかくなったら水気を切って軽く絞り、レモンの絞り汁に少量の砂糖を加えたものをかけてよく混ぜ、1-2時間おいて味をなじませます。
<アイスバインを作る:その1>
さて、アイスバインは買うと高いので似たようなものを作ってみるとしましょう。
骨付きのすね肉は手に入りにくいので、煮豚用の肩ロースのブロックを使ってみました。ポイントは肉を漬け込むピックル液です。
水1リットルに塩大さじ2、砂糖大さじ1、ブラックペッパー、ナツメグ、ガーリックパウダーを混ぜ、ブロック肉をヒタヒタにして冷蔵庫で1週間漬け込みます。(写真右)
あとはざっと水洗いしてから、鍋でコトコト、灰汁を取りながらや軟らかくなるまで茹でれば出来上がりです。いかがです、簡単でしょう?
塩加減を見るために、一部分切って「チン」してみましたが、いい味が出ています。そこで、要は軟らかく煮込めばいいのだと思いついて、圧力鍋で40分ゆであげてみました。結果は・・・思わしくありません。
確かに軟らかくはなっているのですが、茹でたお湯に味が出てしまってせっかくの旨みが無くなってしまい、かつ軟らかいながらもパサついた感じです。
それでもこのアイスバインを使って「ドイツ鍋」を作ってみました。まずくはないのですが、やはりホロリと溶ける感じが欲しいですね。もう少し茹で方とか使う部位で研究の余地がありそうです。ただ、茹で豚の味付けとしては良いので、スペアリブに応用が効きそうです。
<アイスバインを作る:その2>
前回は失敗したのですが、近所の初めて行った肉屋にアイスバイン用の豚のすね肉の骨付き皮付きがありましたので再度チャレンジしました。
ピックル液として、沸騰した水1リットルに塩大さじ3、砂糖大さじ1、ブラックペッパー、ローリエ、スライスしたニンニク、ガーリックパウダーを混ぜて冷やし、皮を水洗いしたすね肉を入れて冷蔵庫で1週間漬け込みます。
半日、塩抜きをしてから、鍋にニンジンやキャベツ、タマネギを入れて3時間、中に箸が通るまで茹でました。
以上でアイスバインは出来あがりました。美味しいマスタードを用意して買い置きのザワークラウトの瓶詰も空けてしまいました。