○ソーセージ作り4回目:2016年4月

さて、予定していた道具がそろいましたので、では製作にかかりましょう。
まずは豚肉のブロックを適当に包丁で切りまして、ミンサーで二度挽きします。ここから新兵器、ヌードルメーカーの登場です。ヌードルメーカーのボウルにひき肉と塩、コショウ、砂糖、ナツメグを加えてコネコネを8分×3ラウンドしますと、粒粒がなくなって滑らかになりましたよ。これをミンサーで羊腸に詰めるのです。1時間塩抜きした腸は4メーター、じょうごで内側にも水を流してやるとぷっくり膨らんできます。4メーターで肉1キロを包めるはずですが、そのままでは長くて扱いにくいので半分に切りました。
と、ここで問題が発生しました。ミンサーに付属しているノズルは豚腸、つまりフランクフルト用だったので太すぎて羊腸が入りません。そこで工具箱をかき回したところ、以前買ったものの使っていない水道の蛇口が見つかりました。パイプの両端がS字になっているので、電動のこで直線部だけ切り出してミンサーのノズルに差し込みました。これで羊腸を収容することが出来ました。
さて、いよいよ充てん作業開始です。少しずつお肉を押し出しながら羊腸を繰り出します。ニョロニョロと出てきた分はボウルにお皿を載せて回転させながら巻き取っていきます。こうして詰め終わったソーセージは、適当な長さでねじって75度のお湯で30分ゆでて完成です。今回は作り方の検証が目的なので、燻製は省略しました。


羊腸は塩漬けになっているので塩抜きします。

昔使っていたイタリア製ミンサーと同じです。

豚の肩ロースブロックを適宜切り分けます。

ミンサーで切った豚肉を2度挽きします。

羊腸の内側に水を流し込みます。

あはは、ぷっくりと膨らみました。オモシロイ!

これがフィリップスのヌードルメーカーの本来の使い方らしいです。(ネット画像です)

調味料を混ぜて30分近くコネコネします。

ほら、とても滑らかな生地になりました。

急ごしらえの水道パイプ流用ノズルに羊腸をかぶせて、どんどんたくしあげていきます。

ミンサーにセットしてひき肉を送り込みます。

先端を縛ってどんどん肉を送り込みます。

お皿の下にボウルを置いて高くして、皿をクルクル回しながら出てくるソーセージを受けます。

半分にしてから適当な長さにねじっていきます。うん、いかにもソーセージらしくなりました。

75度前後のお湯で沸騰しないように30分くらいゆでます。

ハイ、美味しそうに茹で上がりましたよ。

どうですか?きめ細かく出来ていますが、プリプリ感が今ひとつですねえ。

食べてみたところ、以前よりはるかにきめが細かくなっていて、コネコネマシンの効果が出ています。しかし、歯ごたえのほうはモソモソよりはちょっとましですが、メーカー製のようにパキップリッとはいきませんでした。味つけについては肉の甘みがあってとても美味しいので、やはり弾力の問題だけですね。弾力が出ない原因は温度にあると言われています。そういえば、またしてもこねる時の温度をちゃんと管理していませんでした。きっと途中で挽き肉が温まったのかもしれません。もう少し基本に戻って研究してみたいと思います。

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○ソーセージメーカー製作:2016年8月

ところで、今回ヌードルメーカーはひき肉のこねこね作業にだけ使用していますが、もともと麺の材料を細い穴から押し出す機能があるので、そこにソーセージのノズルを付ければコネと詰め込みが一連の作業として出来ることになります。ということで、まず使うことがないラザニア用のアクセサリーを加工して間に100円ショップで買ったじょうごを切って入れて、例の水道の蛇口パイプへとつなぐことにしました。


ラザニア用のノズル(上右)を削って出口を広げ、じょうごとパイプにつなぎました。

こちらからひき肉が押し出されます。

このパイプに羊腸をかぶせるのです。

ところで、せっかくのヌードルメーカーですから、たまにはうどんでも作ってみようかと小麦粉をコネコネしてみた時のことです。うどん自体はちゃんとできたのですが、こねるボウルが結構温かくなることに気がつきました。
コネコネ棒を回すのも穴から麺を押し出すのもモーターです。しかしこのモーターがかなり発熱するのですね。その熱によってボウルが、ひいてはせっかく冷蔵庫で冷たくしておいたひき肉が温まってしまうようです。これはまずい。前回の失敗の原因はこれだったのかもしれません。何とかボウルを冷やす方法を考えねば・・・・ボウルを金属で作るのは難しいし・・じゃあボウルの周りに銅板を置いて、それをペルチェ素子で冷却しますか。そうそう、その前にモーターの熱がボウルに伝わらないように断熱処理もしておかなければなりません。


「ソーセージメーカー製作」のために秋葉原で部品を買ってきました。ペルチェ素子と電圧コントローラーです。

キットになっているので組み立てます。

はい、電圧コントローラーが完成しました。

このボウルの周りを断熱しようと思います。

カバーを外しました。丸いのがモーターです。

さらにモーターとギアユニットを取り出します。

断熱シートを切って貼り付けます。

こんなところでいいんではないでしょうか。ボウルの横面はすべて断熱しました。

モーターを元に戻したところです。

これで断熱処理は終わりましたので、次はボウルの冷却装置にかかります。


これがペルチェ素子です。電気を流すと表が冷たく、裏が熱くなります。

ボウルと本体の間に銅板を入れます。

0.3ミリ厚の銅板です。

こんな風に入れるのですが、先がテーパー形状で広がっているのですね。

ボウルに合わせて叩いて角を丸くします。

奥まできっちり入りました。

本体に合わせて切ります。中央の舌の部分にペルチェ素子を付けて冷やします。

ペルチェ素子の放熱板にグリスを塗ります。

アルミ板で挟み付けて固定します。

電源をつないでテストしています。いま2.5Vですが、すでに銅板が冷たくなっています。

はい、ノズルを付けて、これで冷却機能付きソーセージメーカーが完成しました。

さて、これを使ったソーセージ作り、今度は失敗しないように気温が下がってから実験してみたいと思います。

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○ソーセージ作り5回目:2016年12月

さて、では完成したソーセージメーカーを使用して、ソーセージ作りにかかりましょう。冬ですから部屋の温度は12度、とにかく豚肉を15度以上に上げないように作業を進めますからね。
まずは冷たい豚肉のブロック1.2キロを適当に包丁で切りまして、ミンサーで二度挽きします。ここまでは前回と同じ。次に冷却装置が働いているヌードルメーカーの冷たいボウルに肉を移して、塩、コショウ、砂糖、ナツメグにガーリックも加えてコネコネすると、かなり粘りが出てきて滑らかになりましたよ。いい感じじゃないですか!
これをそのままノズルに送って羊腸に詰めるのです。モーターが逆回転して圧送モードに入ると、ノズルから一定の割合で肉が押し出されてきますので、少しづつ羊腸を繰り出してやります。出てきた分は前と同じようにお皿を回転させながら巻き取っていきます。
今回用意した豚肉は1.2キロで、1キロの肉で4メーターの羊腸に詰めることができますから、詰め終わったソーセージは約5メーター分になりました。これを適当な長さでねじってやると2メーターで16本、つまり36本のソーセージができたことになります。これを75度のお湯で30分ゆでたら完成です。さあ、歯ごたえのほうはどうかな?


羊腸は塩漬けになっていますので塩抜きします。1パックに4メーター入っています。

窓を開けて室温12度を保ち、さらにときどき肉を冷やしながら2度挽きにします。

調味料とスパイスです。塩30g、砂糖45g、ナツメグやブラックペッパー、ガーリックなど10g。

コネコネしながら調味料と冷水300ccを少しずつ加えます。

うれしいことにかなりの粘りが出てきましたよ。今度は旨く行きそうです。

塩抜きした羊腸2メーター分をノズルにかぶせます。

押し出しモードにすると、ひき肉がノズルにどんどん送り込まれていきます。

お皿をクルクル回しながら出てくるソーセージを受けます。羊腸の長さは2メーターです。

半分にしてから適当な長さにねじっていきます。これでぐっとソーセージらしくなりました。

1.2キロの豚肉でこれだけのソーセージができました。長短ありますが36本です。

75度前後のお湯で沸騰しないように30分くらいゆでます。浮いてきたら入れ替えて沈めます。

ハイ、美味しそうに茹で上がりましたよ。さあ、弾力の具合はどうだ?

前よりもきめ細かく出来ています。そしてプツン、プリッとした食感です、やった!!

やりました!できました!プリプリのソーセージです。
やはり温度が失敗の原因だったのですね。5回目にしてようやくまともなソーセージを作ることができました。次回からはより手早く、味の変化もつけながら燻製もかけて本格的なソーセージにしたいと思います。
ここで新たな問題点がみつかりました。
らせん型押し出し式マシンの宿命というべきでしょうが、押し出しきれなかった麺体とかひき肉がノズルの入り口手前に残ってしまうのです。特にこのソーセージメーカーはノズルが長いのでそれだけでソーセージ1本くらいの肉が無駄になるわけです。残った肉は集めてハンバーグみたいに焼けばいいようなものですが、何かいい手はないものでしょうか?

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○ソーセージ作り6回目:2017年2月18-19日

前回、初めてうまくいったので今回は肉を3キロに増やしました。羊腸も新たに7メーターを2パック、それにソーセージ用スパイスを2種類と燻製パウダーも購入しました。さらに燻製用のスモークチップと段ボール箱も用意しましたが、これは燻製パウダーの効果を確認してからの比較のための準備です。
前回同様、まずは冷たい豚肉のブロックを適当に包丁で小さく切り、ミンサーで二度挽きします。ほかに粗びき用として肉と脂肪を1センチくらいのサイコロに切ったものを用意しました。どちらもいったん冷凍庫に入れて、凍らせはしませんが十分に冷やしておきます。今回、放射温度計を用意したので、それで測定して温度を確認ながら作業を進めます。だいたい3度から5度くらいで処理ができることが分かりました。また大理石の回転台も用意したので、詰め終わったソーセージを冷たいまま巻いておくことができます。今回用意した豚肉は3キロで、1キロの肉で4メーターとして12メーター分になりました。結局土曜日のうちに作業は終わらず、日曜日の午前中も使ってようやく全部の肉を詰め終わりました。


粗びきソーセージにするために肉と脂をサイコロ状に包丁で切ってあとで混ぜます。

窓を開けて、さらにときどき肉を冷凍庫に入れて冷やしながら2度挽きにします。

今回の新兵器です。非接触で赤外線を使って肉の温度を測ることができます。

今回、ソーセージ用スパイス2種類と燻製パウダー(左から2番目)も用意しました。

いい感じで粘りが出てきました。今度もうまく行きそうです。

今回の羊腸にはネット状の筋があります。2メーターをノズルに付けて粗びきソーセージを作成中です。

大理石の回転テーブルでソーセージを受けます。冷たい石なので温度が上がりません。

ソーセージを編んでいます。4メーターの長さとなると結構大変です。

編み終わったソーセージです。

扇風機で風を送って表面を乾かします。

75度で20分ゆで上げました。再び扇風機で風を当てて冷やします。

フライパンで焼きソーセージにしました。マスタードをつけていただきます。

さて、今回のロットでは専用のソーセージスパイスを使ってみました。ゆで上げたソーセージはすごくいい香りを発しています。しかし、燻製パウダーは生肉のときはいい燻製の香りを出していましたが、ゆでた後はほとんど感じられませんでした。チップで燻製する代わりにパウダーでやるのなら、かなりの量を使ったほうがいいようです。
これまで羊腸に詰める作業にはヌードルメーカーを使っていましたが、残り少なくなるとらせん部に肉を送り込むのが大変になってきます。そこでミンチを取り出して赤いミンサーを使って残りを詰めようとしたのですが、これが失敗でした。ミンサーではほとんど肉が送り出されないのです。肉の粘度が下がっているので、多くがらせんの隙間をすり抜けてミンチが戻ってしまい、かきまぜられるだけでなかなかノズルに送り込まれません。結局またヌードルメーカーに戻す羽目になって大いに時間をロスしました。残り少ないミンチを効率よく羊腸に詰め切るためには、絞り袋とかシリンダーとピストン式のスタッファーを使うしかないようです。

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○ソーセージ作り7回目:2017年3月18-20日

前回、3キロのソーセージを作ったわけですが、同僚にも配ったところなかなか好評でした。今後もさらに精進を重ねていかなければいけません。
さて、今回は古い友人とスキーに来ましたので、せっかくなら美味しいソーセージで朝食を楽しんでいただこうと、1キロの肉でささっと作るつもりです。例によって冷たい豚肉のブロックを適当に包丁で切り、ミンサーで二度挽きします。今回は東京で使っている貝印のミンサーを持ってきました。こちらのほうが容量が大きくてより短時間でひき肉ができるからです。ヌードルメーカーでしっかりとこねて羊腸に押し出します。今回用意した豚肉は1キロなので、4メーターの羊腸1パックを使いました。これまでこねる時に溜まっている部分を動かしたり、送り出しのときに出口にひき肉を集める時に竹のヘラを使っていましたが、それでは丈夫すぎて回転する羽根に干渉して折れてしまったりして慌てることが何度もありました。そこで今回は100円ショップで柔らかいポリエチレンのヘラを買ってきました。これなら万一羽根に巻き込まれても折れずに曲がるだけで済むはずです。


大きいミンサーを使って2度挽きします。

こねながらへらで肉を動かしてやります。

肉が多いうちは順調に出てくるのですが、少なくなると常に肉をノズルの方に寄せてやる必要があります。

今回もいい感じにできました。これをゆでて出来上がりです。

ポリエチレンのヘラは大正解でした。回転する羽根に当たってもしなやかに曲がるので竹のように折れたりしません。その分だけ安心してわきに溜まっている肉を移動させることができます。

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○ソーセージ作り8回目:2017年4月15-16日

これまで、あれこれ改良しながらソーセージメーカーで作ってみましたが、ここにきて改めて問題点が明らかになってきました。本来はヌードルメーカーですから、小麦粉を練って押し出す用途に作られているわけです。ところが、ソーセージの材料は小麦粉よりも粘りが少なく水分が多いので軟らかく、その上脂があるので押し出しの圧力がかかってもらせん状の羽根と胴の間をにゅるにゅると逃げ戻ってしまうのです。さらに残りが少なくなるとボウルの壁や羽根にくっついたままいつまでたっても押し出し口のほうに行きません。そのたびに運転を止めてヘラで集めては押し出し口の周りに移動させなければなりません。練りを長くしてなめらかな生地にすればするほど押し出しの効率が悪くなります。しかも残っている材料はそれだけ長くかき回されているので、最初のほうとは肉質が変わってきてしまうのです。

はプロはどうしているかというと、大きな注射器のようなスタッファーというのを使うのですね。シリンダーの中にこねた材料をいれてピストンで圧力をかけると押し出されてノズルから出てくるという仕組みです。右の写真は縦型ですが、これを横に寝かしたタイプもあります。これなら最初から最後まで同じ練り具合のお肉を詰めることができます。またノズルの中に残る分を除いてほぼ全部の材料を押し出すことが可能です。とはいえ、これは業務用ですから5キロとか10キロの材料を入れるものでサイズも大きくて、値段も数万円から10万円以上します。もっと小さいのはというと家庭用があるのですが、こちらはグリスガンみたいにカチカチと押し出すもので、一回に200グラムしか入りません。
せめて1キロくらい入る手ごろな価格のものはないのかとネットであれこれ探しているうちに見つけたのが、イギリスのキッチンクラフト社製のソーセージメーカーでした。筒の中に材料を入れてハンドルを回すとねじでピストンが押し込まれ、反対側のノズルから出てくるというものです。筒の容量は1kgです。価格も適当で大きさも手ごろ、さっそく注文したら10日くらいたってイギリスから商品が到着しました。

英国の工業製品というのはあまり工作精度がよくないという印象があるのですが、さてこれはどうでしょうね。やはり前後のねじ込み式の蓋がひっかかるようで滑らかではありませんが、ともかくこれで作ってみようではありませんか。これならクリームみたいに滑らかな材料でも押し出せるわけで・・・・それなら、こねるためだけに重いソーセージメーカーを引っ張り出すのも面倒ですから、フードプロセッサーを使ってみましょうか。フードプロセッサーも前から気になっていたのですが、我が家のフードプロセッサーは何かの景品で当たった安物です。玉ねぎはみじん切りにできても豚肉は無理だろうと思っていたのですが、ミンサーで挽いてから少量ずつやればできるかもしれません。ということで、初めてのフードプロセッサー&押し出し機の組み合わせで作ってみることとなりました。


イギリスから注射器型のソーセージメーカーがやってきました。これで1kg用です。

ミンサーで挽いた肉をボウルに入れます。

水を加えて、ウィーンと30秒でこうなりました。

4回に分けてプロセッサーにかけ、調味料と小さく切った背脂を加えて混ぜます。

筒に材料を入れて押し出します。ハンドルを軽く回すだけでどんどん肉が出てきます。

針金ハンガーと段ボール箱で燻製器を作成。

キャンプ用品店で買った燻製用のブロック。

1時間扇風機の風を当てて乾燥させたソーセージを、燻製ボックスの中に吊り下げます。

燻製ブロックがゆっくりと燃えていきます。

上から煙が出てきました。

燻製を30分かけました。あまりいぶされた感じがしませんね。

出来上がったソーセージ。左がゆでたバージョンで、右は焼ソーセージです。

細かく切って混ぜた脂肪がちょうどいい具合に入っています。

さて、今回の出来具合は? 
お肉の負荷が大きくてフードプロセッサーを酷使しましたが、とても滑らかでキメが細かい美味しそうな生地ができました。お肉から切り取っておいた背脂を細かく切ったものを混ぜてみます。そして注射器タイプのスタッファーは、ピストンとシリンダーの間に隙間があって生地が後ろに漏れてくることと、プラスチックのノズルの滑りが悪くて羊腸の出し入れに手間がかかりましたが、それを除けばらせん式の電動ソーセージメーカーよりもはるかに効率がいいみたいです。ノズルの根元が山形なのにピストンが平らなので押し出されずに残ってしまう材料もあることはありますが、これは形に合わせたシリコンのブロックをピストンの先に付けることで解決します。 
燻製は以前に段ボール箱でやったことがあるので難しくはないのですが、時間の割には思ったほど燻製がかかりませんでした。ソーセージの皮が湿っていて乾燥が不十分だったのが原因かと思います。
ともあれ、今までよりも口当たりの良いジューシィなソーセージができました。フードプロセッサーにかける時間を長くすれば、さらに滑らかな生地になるでしょうし、もう少し皮がパリッとすれば完璧だと思います。 
さらにおいしくビールを飲むために・・・挑戦は続くのであります。

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○ソーセージ作り9回目:2017年4月29日

またも懲りずにソーセージ作りです。
前回、フードプロセッサーを使用したところ非常にきめ細かい生地ができました。インターネットでソーセージ作りのプロの動画を見ていると、高速回転する刃で肉を切り刻んでいますから、フードプロセッサーはとても有効なツールですね。そうなると、前回使ったフードプロセッサーは安いものでしたから、容量も小さいし非力です。刃の回転数も可変式のほうが低速に出来るのでいいようです。高速にすると肉の温度が上がるので、低速で回すほうがいいのです。そこでネットの評判を調べて、価格的にも魅力のある製品を入手しました。ということで、今回は新兵器として、かの道場六三郎さんおすすめのフードプロセッサーを投入します。なんと氷も平気で雪氷にするので、ミンチの温度を下げるのに好都合です。そして速度も可変なのでソーセージに最適なエマルジョンを作ることができそうです。
豚肉は今回も1.2キロを用意しました。脂身を切り取って5ミリ角くらいに切り刻みます。これは羊腸に詰める前に混ぜ込むわけです。次に赤身部分を適度な大きさに切って、ミンサーの荒いほうの刃でひき肉にします。調味料はここで入れて全体に混ぜておきます。
そして今回は雪氷を用意します。冷凍庫から取り出した氷の重さを測って適度に砕いてフードプロセッサーにかけます。これはすごい!ほとんど瞬時に細かな氷になりました。これを3等分してひき肉に混ぜ込みます。このフードプロセッサーは500グラムまでの材料を入れることができますので、1.2キロの肉は400グラムずつ3回に分けて処理することになります。
雪氷とひき肉をボウルに入れて、フードプロセッサーのスイッチを入れます。最初は速度目盛りを2.5にして低速で回し、ピンク色になってきたら回転を上げて完全なエマルジョンにします。ああ、これはいいですねえ・・・とろろのような粘りと滑らかさのある生地ができました。あとはこれをスタッファーで羊腸に詰めます。前回、プラスチックノズルの滑りが悪くて腸をかぶせるのに苦労したので、ヌードルメーカーで使っていた水道パイプとプラスチックのじょうごを組み合わせて新しいノズルを作りました。これで羊腸の装着も繰り出しも早く出来るようになりました。
前回、燻製が不十分だったので今回は乾燥時間も燻製時間も長くしました。乾燥に2時間弱、燻製も1時間半です。その結果、滑らかさとジューシィさが向上して、今までで一番おいしいソーセージになったと思います。


脂肪を四角く切っておきます。

氷をフードプロセッサーにかけると・・・お見事!

ミンサーで挽いた肉に調味料を混ぜます。

雪氷と肉をフードプロセッサーに入れます。

3回に分けてプロセッサーにかけます。最初は低速で、次第に高速にして混ぜます。温度上昇に注意。

かの道場さんが推奨する、速度可変で家庭用としては強力なフードプロセッサーです。

刻んでおいた脂身を混ぜます。

スタッファーに肉を詰めて羊腸をセットします。

ノズルを取り換えたので羊腸の滑りがよくなり、するするとソーセージが出るようになりました。

編み工程の終了です。

扇風機で2時間乾燥させました。

燻製ブロックは大きいものを使用しました。

色がムラになっていますが、燻製完了です。

浮き上がらないよう網で抑えています。

冷水に入れて冷やしているところです。

焼ソーセージができました。滑らかでジューシィで、いい出来だと思います。

さて、スタッファーのノズルを水道パイプに替えたのはいいのですが、つなぎにじょうごを使ったのでその間の空間が大きくなりました。つまりピストンが最後の位置に来た時でも、まだじょうごとパイプの中にかなりの生地が残ることになります。パイプの中はともかくじょうごの部分だけでも何とかしたいと考え、シリコンでじょうごの型を取って山形のブロックを作成しました。これをピストンの先端に付けておけば、じょうごの中の生地もパイプ内に送り込まれるわけです。

これで、ソーセージ作りのハードウエアのほうはほぼフィックスしたということでいいでしょう。あとはさらに食感や味を追求していきましょう。

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○ソーセージ作り10回目:2017年6月17日

今回のソーセージ作りは味違いにチャレンジです。
市販のソーセージの中でも特に美味しいと思うアンティエのパセリレモンを目指してみたいと思います。
豚肉は今回も肩肉のブロックを1.2キロを用意しました。脂身も適度な大きさに切って、ミンサーの荒いほうの刃と細かいほうの刃を使ってひき肉にします。1.2キロの肉は400グラムずつ3回に分けて処理することになりますので、これを3つのボウルに等分し、調味料も三等分してざっと混ぜておきます。
そしてここで雪氷を用意するのですが、今回はレモン風味にしたいので、はちみつレモンドリンクを凍らせて雪氷の代わりにします。ドリンクが300ccなのでちょうどいいのですが、味見をしたところちょっと酸味が強かったのではちみつレモンは200ccにして、あとは普通の氷を使いました。なお、砂糖はドリンクの甘みを考慮して15グラム減らしました。エマルジョンが出来上がったら大きなボウルにまとめて、乾燥バジルを混ぜ込んで生地の出来上がりです。
今回は燻製を省略してゆでるだけにしました。いままでゆでる時にソーセージが浮き上がらないようにそば用の網で押さえていましたが、今回は丸い焼き網を買ってきたので、それを使いました。


ひき肉は400グラムに分けてプロセッサーにかけます。後ろの黄色いのがはちみつレモン。

黒いポツポツがバジルです。いい香りが出てくれるでしょうか。

鍋に合わせた丸い焼き網を見つけてきました。いい具合にソーセージを押さえてくれます。

焼ソーセージができました。ほのかに酸味と甘みがあってなかなか美味しいです。

使った道具を洗いました。脂でギトギトになるので熱湯で洗いますが、いい洗剤ないかな?

ソーセージ作りは楽しいのですが、あとの片づけが大変ですね。 生地や脂がべったり付いた道具を洗うだけでも大変です。協力してくれる家人に感謝したいと思います。

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○ソーセージ作り11回目:2017年11月12日

今回のソーセージ作りはゲストに参加してもらって体験教室風にしました。

豚肉は肩肉のブロックを1.2キロを使い、皆に手伝ってもらいながらミンチ、エマルジョンそしてスタッフィングと作業を進めます。最後のねじって編む工程は順番にゲストにトライしてもらいました。ここが一番面白いところですものね。皆さん、意外な羊腸の強さに驚いたようです。
しかし、最後のゆで工程で事件が発生しました。湧いたお湯にソーセージを入れて洗い物をしているうちに、つい温度計を見るのを忘れてしまいました。鍋がぶわっと吹きこぼれて気がついた時にはすでに遅く、ソーセージはどれも見事に破裂していました。やっちゃいました・・・・

せっかく出来立ての美味しいソーセージをお土産に持って帰ってもらおうと思ったのですが、残念です。ただ、味としては悪いわけではないので、希望者には夜のビールのつまみとして持って帰ってもらいました。

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○ソーセージ作り12回目:2017年11月18日

今回のソーセージ作りは、前回の破裂したソーセージの埋め合わせです。
用意した豚肉は肩肉のブロックを1.6キロ、羊腸2メーターを3本分です。室温が7度なので暖房を入れずに作業をします。
今回は100円ショップであれこれ探して、スプーン形状の樹脂のマドラーを買ってきました。いままで羊腸をノズルにセットするのに開口部がなかなか見つからなかったり途中で絡んだりして時間がかかっていたのですが、塩漬けの羊腸を水に入れたらすぐにこのマドラーを差し込んでそのまま塩抜きをするのです。そしてノズルにセットするときは、スプーンの凹み部分に腸の口が開いていますから簡単にノズルに被せることができるのです。あとはそのままスルスルとノズルにたくし上げていけばいいので、短時間でセットできるというわけです。


このようにマドラーを芯にして羊腸を通しておきます。ただいま塩抜き中です。

マドラーのスプーンのほうをノズルに当てて羊腸を引っ張るとほら、簡単にセットできます。

あとはどんどん押し出すだけ。時間短縮、効率化ができました。

今回は部屋の温度が低いので、一晩扇風機の風を当てて表面を乾燥させました。

そのあとはつきっきりで温度をチェックしながら慎重にソーセージをゆでましたので、今回は大成功です。これでゲストの皆さんに美味しい本物のソーセージを楽しんでいただきたいと思います。

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○ソーセージ作り13回目:2017年12月30日

今回から電動ミンサーを使用します。
ネットで見てみると意外と安いので、前から気になっていました。安いだけあって中国製でモーターが過熱しやすいので短時間しか使えませんが、なに、10キロをひき肉にしようというわけではありませんからこれで十分です。
用意した豚肉は肩肉のブロックを1.5キロです。
3種類あるカッターのサイズのうち穴径が5ミリくらいのを選んでセットしました。小さく切った豚肉をトレーに載せてスイッチオン。ガガガ~とかなり大きな音がしますが、プラスチック棒で押し込むと一瞬でひき肉になって出てきます。これはすごい!1.2キロの豚肉が5分かからずにひき肉になりました。前のミンサーなら30分くらいかかったところです。
一部の肉は残しておいて、脂肪と一緒に包丁で数ミリ角に切ります。これはエマルジョンができてから混ぜ込んで粗びきソーセージのような食感を楽しもうというわけです。


電動ミンサーの威力はすごいですね。あっという間にひき肉ができました。

2回に分けてフードプロセッサーにかけます。

エマルジョンに角切りの肉と脂を混ぜます。

今回は粗びきソーセージ風に作っています。ところどころに白い脂肪が見えますね。

出来たエマルジョンは、冷蔵庫に入れて半日寝かせておきます。翌日の午前中に腸に詰めてゆでましたが、年越し料理の準備もあって忙しかったので写真を撮り忘れました。

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○ソーセージ作り14回目:2018年2月22日

今回のソーセージ作りでは、新機材を2点追加しました。
まずは電気コンロ。学生のときに自分の部屋で使った懐かしいコンロですが、これは燻製のチップを加熱するために使います。それとセットになるのが、温度コントローラーです。これは温度センサーによって接続したヒーターをオンオフして自動的に一定の温度を保つ便利スイッチです。燻製のときも、またソーセージをゆでる時にも使えます。
まずは電動ミンサーにフットスイッチとスピードコントローラーを接続します。実は今回はミンサーを使って羊腸への詰めをやってみようと思うのです。ソーセージの中身を羊腸に送り込むためには適度なスピードで送ったり停めたりをしなくてはなりません。そこでスピードコントローラーと手を使わなくても送りを調整できるようにフットスイッチが必要になるわけです。まずはミンサーでひき肉を作り、普段よりも水の量を減らして硬めのエマルジョンをフードプロセッサーで作ります。さらにこれを数時間、冷蔵庫で寝かしてから詰めるようにします。これでプリプリ感が増すはずなのです。
それではソーセージ作りを始めましょう。ノズルのミンサーへの装着はできていますので、まずは試しにミンサーがエマルジョンを送れるのかやってみます。ミンサーのスピードを上げても・・・出てきませんね。やはりエマルジョンの流動性がありすぎてミンサーの螺旋の隙間をすり抜けてしまい、ノズル内を押し出す圧力が発生しないようです。そうとなれば仕方がありません。ミンサーを使うのはあきらめて、今までのスタッファーを使いましょう。出来たソーセージはいつものようにタオル掛けで干しておきます。
さて、ではソーセージの仕上げです。一晩風に当てて乾燥させたので、1時間ほど燻製にします。これも72度で温燻です。そして最後にゆでるのですが、鍋のお湯を沸かすところまではガスにして、あと72度を維持するところは電熱器とコントローラーに任せます。これでもう温度を気にしてガス台にへばりついている必要はありません。


ニクロム線の電気コンロ、まだ健在なのです。

中国製のデジタル温度コントローラーです。

フードプロセッサーで固めに仕上げたエマルジョンをミンサーに送ってみます。

送りを細かく調節するために電動ミンサーにフットスイッチと速度調整器をつけてみました。

ひと晩、表面を乾燥させます。

布団乾燥機から熱風を送る案は失敗でした。

脂が落ちて煙が出るので屋外に移します。

電熱器で中の温度を70度にします。

緑が現在の温度、赤が設定温度です。

燻製器にソーセージをセットしました。

70度で1時間乾燥させ、80度で2時間燻製したらこうなりました。

ゆでているところです。電気コンロで鍋の水温を72度前後に保っています。

ソーセージを温風乾燥させるために布団乾燥機を使うのはいいアイディアだと思ったのですが、出てくる温度は50度くらいにしかならず失敗でした。電熱器の上でチップを加熱して燻製にする方法は、たくさんの煙が出てしっかりと燻製できる方法です。ただ、段ボールでは壁が薄いので保温が効かず、熱の効率が良くありません。きちんと板で囲った燻製器を作ったほうがいいようです。ただ、あまりしっかり燻製をかけると苦味が出てくるので、ベーコンならともかくソーセージには軽めにしておいた方がいいように思います。

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○ソーセージ作り15回目:2018年3月31日

このところ、アメリカのYOUTUBEでソーセージ作りの動画を探しては見ています。皆さん、大きな縦型のスタッファーを使っているんですね。アメリカだと肉も安いので、大量に作るようです。さて、それらの動画にはソーセージのレシピが載っています。日本のレシピだと塩と同量以上の砂糖を入れるのですが、アメリカのレシピでは入れませんね。特に私が目標としているドイツ風のブラットブルストのレシピに限定すると、砂糖を入れている人はいません。砂糖を入れないとどんな味になるのか?これは実験してみる価値がありそうです。
そんなわけでミンサーで中刃と細刃できめ細かく挽いた豚肉をボウルで練り、調味料は動画のレシピと同じにしてみます。すなわち塩、ホワイトペッパー、オールスパイス、カルダモンなどだけで味付けをするのです。つまり、フードプロセッサーでエマルジョンにはしません。味付けが終わった生地を皿にのせて電子レンジでチンして味見をしてみました。う~ん、こんな味だったかなあ?なにか、違う気がします。結局迷ったのち、さらに砂糖を追加して羊腸に詰めることにしました。
出来上がったソーセージは、燻製はかけずにそのままゆでてみました。砂糖をちょっと控えたのであっさりとしたとても素朴な味のソーセージになったと思います。


電動ミンサーで2度挽きしました。

フードプロセッサーなしで羊腸に詰めます。

なんだかバイスブルストみたいな白いソーセージができましたよ。

これはこれで美味しいのですが、私が再現したいドイツのバイスブルストの味ではありませんでした。砂糖の件はもう少し調べてみようと思います。

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○ソーセージ作り16回目:2018年4月14日

これまで使ってきたイギリスのソーセージスタッファーには一つ問題がありました。
それはシリンダーとピストンの間にパッキンが入っていないのでわずかな隙間があって、押し出していると少しずつ生地が裏側に漏れてくるということです。これは多分私が粒子の細かいエマルジョンを使っているからであって、ひき肉をただこねたものなら大丈夫なのでしょう。
とはいっても漏れは止めなければいけません。そこで不繊布のシートをピストンにかぶせて裏でゴムバンドで止めて使っていたのですが、これだとまとめた不織布が邪魔になってシリンダーの一番奥までピストンを下げられないのです。ところが、100円均一ショップを歩いているときにゴム風船が目に留まりました。ゴムバンドで止めるよりもこれで不織布をすっぽりとくるんでしまえば着脱も簡単だし洗うのも楽です。ピストンの邪魔にもなりません。
いまはノズルの形状に合わせてシリコンのブロックをピストンの先に付けているので、風船のほうがしわもなく包んでくれることでしょう。風船の下1/3を切り落として使います。ゴムがシリンダーの内壁に密着していい具合です。
さて今回はいつもの豚肩肉のブロックに代わって豚のひき肉を直接フードプロセッサーにかけます。また、砂糖は入れないドイツ風のレシピにします。これはドイツの投稿動画を見てみたのですが、やはりアメリカのと同じように砂糖は入れていなかったのでその通りに作ってみようというわけです。


このくらいの隙間がシリンダーとピストンの間にできます。ちょっと大きいですね。

このように不織布でピストンを包みます。

風船をすっぽりと被せるのです。

裏側で不織布が団子になりません。

表面もしわにならず滑らかです。

これでスムーズに生地を押し出すことができます。

甘くないソーセージ、なかなかどうしていい味じゃありませんか。

その結果は・・・悪くありません。じっくりと噛んでいるうちに豚肉のうまみがどんどん出てきます。うん、これは砂糖なしでもオーケーですね。

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○ソーセージ作り17回目:2018年5月3日

ゴールデンウィークということですが、今日の天候はあいにくの雨です。こんな時はゆったりとした気分でソーセージを作りましょう。
今回は豚腸を使ってフランクフルトソーセージに挑戦します。ソーセージスタッファーには3種類の太さのノズルが付属しています。今回使うのは一番太い豚腸用のノズルです。塩抜きした豚腸をノズルにセットするのですが、太いと簡単に端を見つけてノズルに被せることができますし、手繰り寄せるのも絡みにくくて楽です。羊腸よりもはるかに扱いやすいですね。
スタッファーもハンドルを回すだけでぐいぐい腸に押し込まれていくのがわかります。腸が丈夫なので破れるのを気にしなくても大丈夫です。1.2キロの豚肉で2メーターのフランクフルトができました。今回はベーコンも一緒に作っているので、一緒に燻製機で乾燥させ、燻製にかけます。80度で2時間燻製をかけて取り出してみると、ベーコンはいい感じですが、ソーセージのほうは重なったところが白いままでムラになっています。それを30分ゆでて冷やして食べてみると・・・・フランクフルトは身がしっかりと詰まっていますね、もうちょっと水分や脂肪を多くしてジューシィにしたほうが良かったと思います。皮はパリッと出来ましたが、燻製はもっと短くてよかったですね、ちょっと苦いです。それにしても見た目がまだら模様で汚らしいなあ・・・


塩抜きした豚腸をノズルにセットしています。下に沈んでいるのはベーコン用のバラ肉です。

豚腸はしっかりとしているので、安心して生地を押し込むことができます。

太いので、編むのではなくねじっています。

スタッフィング終了です。

ベーコンと一緒に乾燥、スモークをかけます。

ソーセージが重なったところが白いままで残っています。途中でひっくり返すべきでした。

仕方ないのでそのままゆでます。燻製の香りも強いですね。

出来上がりです。見た目は全然食欲をそそりませんねえ・・・

毎度のことですが、使った道具の後始末はちゃんとしませんと次回が困ります。

中身がしっかりとしていて、燻製の香りも強いです。もっとジューシィに作るべきでした。

とは言っても味がそんなに悪くないので、クラフトビールと一緒にいただきます。

ところで、100円均一ショップで「ポテトマッシャー」なるものを見つけたので買ってきました。スタッファーに生地を入れる際に空気が入らないように抑えるものがほしかったのです。マッシャーはゆでたジャガイモをつぶすためのものですが、これでシリンダーの底から順に生地を押さえつけながら入れていこうと思うのです。ところが、マッシャーの角が出っ張っていてスタッファーに入りません。その角を電動グラインダーで削って丸くしたら、ちょうど良いサイズになりました。


二つの「角」が邪魔なのです。

グラインダーで削り落としました。

ぴったりとシリンダーに入る大きさになりました。これでエア抜きができます。

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○ソーセージ作り18回目:2018年6月9日

さて、今回は新兵器をご紹介します。
今まで使っていたイギリス製のスタッフィングマシンに代えて2kgまでの生地を詰め込むことができる新型押し出し式のスタッフィングマシンを入手したのです。これはたまたまe-Bayのサイトで見つけたもので、中国製ですが7000円ほどで購入することができました。この手のスタッファーは数キロの生地を扱えるのですが、その分値段も高くて数万円します。(右図)今までのものは1kgとはいっても実際には800gくらいが限度で、1.2kgの肉を使った場合は途中で追加しなければなりませんでした。それが新しいマシンでは一回で詰めることができるので、作業時間の短縮にもなります。オールステンレスでノズルも4種類付属しています。ピストンの周囲にはシリコンのパッキンが付いているので、イギリス製のように後ろに漏れてくることもありません。


新型スタッファーは2キロまでの生地を入れることができるので、ぴったりのサイズです。

ハイ出来ました。今回は乾燥と燻製を省略してあります。味はドイツ風のレシピです。

早速出来上がったソーセージで乾杯しましょう。お疲れ様でした。

詰め込み作業が終わったところで、新しいマシンの問題が明らかになりました。それはシリンダーは取り外して洗うことができるのですが、中のピストンは押し出しの歯が刻んである棒と台とが一体になっていて分解できないのです。レンチを使えばピストンの丸板だけ外すことはできますが、毎回工具を持ってきて分解組み立てをするのは面倒な作業です。歯付の棒の終端には歯がないのですが、そこに歯を刻んでやればそのまま前方に引き抜くことができます。ということで、翌朝早速ディスクグラインダーで切り込みを入れてやりました。これによってシリンダーとピストンを簡単に洗うことができるようになったのです。


最後まで歯がないので引き抜けない。

最後まで歯があるので引き抜くことができる。

これでシリンダーを外せばピストンも抜けるようになりました。

これによってピストンだけを取り外して、簡単に洗うことができるようになったのです。よかった、よかった。

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○ソーセージ作り19回目:2018年7月3日

今回のソーセージ作り、今までと違うのは、材料にマグロを使うことです。マグロ仲卸の友人と話をしているうちにマグロを使ってソーセージを作れるか?ということになり、その実験をしてみようと思うのです。いわゆる魚肉ソーセージとしては大手メーカーから発売されていますが、普通の豚肉と混ぜても形になるのでしょうか?マグロは赤身で、マグロのかまぼこがないようにマグロだけでは弾力の出るたんぱく質ではありません。
そこで赤身の豚肉とマグロを半々、さらに背脂を加えてフードプロセッサーでエマルジョン化してみました。結構な粘りが出たので、少量をチンしてみたところこれなら行けそうです。マグロの風味を殺さないように、いつも入れるソーセージスパイスはやめてカルダモンとホワイトペッパーを少々入れるだけにしました。
これを羊腸と豚腸に詰めて、燻製はかけずに75度で30分加熱して出来上がり。とてもマイルドで美味しいソーセージとなりました。


マグロの赤身をサイコロに切り、ミンサーでひき肉にした豚肉と脂肪を用意しました。

ちゃんとエマルジョンになりました。粘りもあって弾力も出そうです。

比較のためにマグロ入りとマグロなしの2種類を作りました。こちらはマグロ入りの生地。

スタッファーで詰めます。これはマグロなし、識別のためにパセリを入れています。

燻製は省略してゆでます。75度で30分です。

右下の2本がマグロなしのソーセージ。太いのと左側ががマグロ入り。なかなか美味しい。

マグロソーセージ、はたして水が出ていたりしないでしょうか?フライパンで炒めて切ってみましたが、水が浮き出ている感じはないですね。
じっくり食べ比べると普通のソーセージは食べ終わってから濃厚な豚の香りが鼻に抜けますが、マグロソーセージはくどくなくてさらっとしています。このあっさり感が意外と好ましいです。

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○ソーセージ作り20回目:2018年8月15日

今回はよりドイツのブラットブルストに近いソーセージを作るということで、豚腸に詰めたいと思います。17回目に作ったフランクフルトは中身が少々硬めでしたので、もっとジューシィでソフトに仕上げたいと思います。
そこで、砂糖を入れないドイツのレシピにしたがって雪氷を牛乳で作り、卵の白身を2個に増やしました。これを豚腸に詰めて、燻製はかけずに75度で40分ゆでて冷やしたら出来上がり。ジューシィで美味しいソーセージが出来たと思います。


牛乳雪氷で作ったエマルジョンです。

ふっくらした感じに仕上がりました。

豚腸に詰めています。この豚腸は筋がみえますが、結構しっかりしています。

水道水でしっかりと冷やします。

出来上がりました。

今回のソーセージ、とてもいい味になりました。しかし、炒めても皮が口に残ります。バイスブルストみたいに皮をむいて食べればいいわけですが・・・・これはやっぱり羊腸のほうが食べやすいですね。豚腸の中にも薄くてパリッと食べられるものがあるはずですが、それが見つかるまでは当面はこのレシピと羊腸の組み合わせで作っていきたいと思います。

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○業務用羊腸の注文:2018年8月23日

さて、羊腸を中心にソーセージ作りをすすめるのは良いのですが、実は羊腸の在庫があと一本4メーター分しかありませんので追加発注しなければいけません。ですが、これまでインターネットで価格的に安いところを探して4社ほどから購入してみましたが、会社によりまたロットにより裂けやすいものがあったりしてばらつきが大きいというの印象です。

そこで、ある程度安定した品質の羊腸が欲しいということで、業務用を注文することにします。小売りですと、2メーターとか4メーター単位ですが、業務用はハンクという単位で、1ハンクは約91メーターです。そして業務用では太さを選ぶこともできます。今回はあちらこちら比較した結果、「パクモグドットコム」の19-21ミリ径の羊腸を購入しました。腸は7‐8メーターをプラスチックのパイプに通して塩漬けになった状態で送られてきましたので、そのまま冷蔵庫で保存しています。

さあ、これで秋からまたどんどんソーセージを作ることができますよ!

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○ソーセージ作り21回目:2018年9月16日

今回は早速買ったばかりの羊腸を試してみたいと思います。
味付けは前回と同じで砂糖を入れない、ドイツのブラットブルストのレシピを使います。


塩漬けの羊腸を一本取りだしました。

そのまま全部は長いので、お肉1キロ分、2メーターを2本分引き出します。

生地をスタッファーに詰めています。

マッシャーで生地の空気を抜いています。

ノズルに羊腸をセットして、スタッファーに取り付けます。4メーター全部セットしました。

なんだかこの腸は穴が多いね。たった2メーターでもう4つ目。穴が開いているところはひもで縛ります。

詰め終わりました。生地が少し余ったので、豚腸に詰めました。あとはゆでるだけです。

やっぱり豚腸に比べると、羊腸は破れやすいようですね。
それよりも今回のソーセージ、ゆで上げてみたのですがなんだか弾力が足りません。モソモソとまではいきませんが、もしかするとフードプロセッサーでエマルジョンにするときに温度が上がってしまったのかもしれません。
次回はもう少し気温が下がってから、雪氷をたくさん作ってリベンジしたいと思います。

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○ソーセージ作り22回目:2018年10月6日

前回、フードプロセッサーで生地を作るときに温度を上げすぎてしまったようなのです。だからぼそぼそしたソーセージになってしまいました。だから今回はちゃんと牛乳を凍らせて必要量の雪氷を作ります。


凍った牛乳をフードプロセッサーで砕きます。

雪氷ができました。

ひき肉を生地にしたところ。温度はOK.

出来た生地はボウルに移します。

何回かに分けて作ったエマルジョンを、最終的に一つにまとめて混ぜて均一にします。

今回は一番細いノズルを使ったので、同じ羊腸の残りですが破れずにスルスル出てきます。

出来たソーセージは水の中で編みます。

そのまま75度でゆでて完成です。

今回の豚肉は1.4キロ。使った羊腸は2メーターを2本です。前回も2メーターを2本でしたから、パイプ1本に約8メーターの羊腸が入っていることがわかります。
さて、今回の出来はどうでしょうね?ちょっと生地の粘りが弱かったような気がするのですけど・・・

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Vol.2へ続く