新しくて古い国?
3月の始め、パソコンのメールボックスをチェックしていると「阪急トラピックスからのメールが入っていました。阪急が主催するツアーの宣伝ですね。削除しようとしたときに「上海」という文字が目につきました。あらためて読み返してみると、ツアー名称は「コース名:5つ星ホテルに泊まる(2泊目)!行っ得!上海3日間」というもので、何より目を奪われたのは19800円という価格でした。これはまたやけに安いですね。5つ星ホテルに泊まったらそれだけで19800円くらいするじゃないの?まあ、ろくな観光はなくても上海に住んでいた人を知っているから、美味しい麺屋とか小籠包の店を教えてもらって食べ歩くだけでもいいじゃないの。気になってホームページで内容を調べてみました。
まず、エアラインは中国国際航空。安いですからねえ、JALやANAは無理だろうな。上海に到着後、180km内陸の無錫(むしゃく)に行って太湖で遊覧船に乗る?ほう、ちゃんと観光するんだ。夕食は無錫料理を食べて、初日の宿泊はラマダホテル?あの世界チェーンのラマダ?悪くないですね。翌日は真珠を買う?出た、ツアーには買い物がつきものですよね?そして蘇州で「ぐう園」を見物して、刺繍研究所でショッピングをしてランチは蘇州料理。「蘇州夜曲」は知っているけど、蘇州料理とは何ぞや?そのあとは上海に移動して上海料理。二日目の宿泊は・・・ええ?シェラトン??これが二泊目の五つ星ホテルってわけですね。世界の五つ星というとリッツとかシャングリラ、マンダリンなどでシェラトンはちょっと下がるにしてもツアーなんかで泊まるホテルではないですね。そして最終日はシルクとラテックスのショッピングをして飲茶のあと空港、帰国ですか。確かに安いツアーの常とう手段である土産物屋「訪問」を4軒も詰め込んでありますが、完全食事付きで観光もまああってこの値段は破格ではないでしょうか。かくして6月のツアーに申し込みをしたのであります。
なお、この旅行代金には燃油サーチャージが含まれておらず、4月末に追加料金ひとり6500円を支払いましたので、実際のツアー代金は¥26800となりました。
第1日目:6月24日(木)
ツアーの集合時間が朝の6時50分です。成田までは、錦糸町から「エアポート成田」という総武線快速電車で1時間20分。始発は5時10分ですから成田到着は6時半なので十分間に合います。とは言え、5時の電車に乗載るためには朝4時に起きなければなりませんね。
空港に着いてツアーデスクで受付を済ませたらチェックイン。長い列ができていました。7時半にチェックイン完了、両替もすませたので朝食を食べましょう。とは言ってもこの時間に空いている店が少ないのですね。お茶漬けの店があったのでそこでさらさらとマグロ茶漬けをいただきました。
さて、ではこれから出国手続き。長い廊下を歩いて36番ゲートに到着しました。
飛行機は一列6席です。かなり狭いですが、飛行時間が3時間なのでそれほど辛くはありません。機内食は当然ながら中華料理で鶏肉餡かけうどんか、揚げ魚の餡かけごはんが選択できます。どちらもいい味でしたね。
朝食はさっぱりとマグロ茶漬けでした。 |
上海行は上から2番目。中国国際航空とANAのコードシェア便です。 |
機体はボーイング737ですかね。 |
席は3+3の一列6席です。 |
初めて飲む銘柄のビールです。 |
鶏肉の餡かけうどん。結構美味しいです。
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白身魚の餡かけご飯です。
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結構モダンな上海の空港。
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壁には防煙マスクが用意されていました。
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「行李」わかるひと、いるかなあ。 |
外国人は全指の指紋を取られます。 |
しっかりと指紋を採られましたが無事に入国をして、到着ロビーにでたところでトラピックスの旗を持った現地ガイドが出迎えてくれました。全員揃ったところでバスに乗って、さあ、ツアーの開始です。
5月24日 |
8時50分発CA-0158便で上海到着後、バスで無錫へ(約180km、3時間)。到着後太湖遊覧船で三山島を散策。無錫料理のレストランで夕食後、ラマダホテルに宿泊。 |
5月25日 |
ホテルを出て淡水真珠店でショッピングをして蘇州に移動。世界遺産の「ぐう園」を見学して刺繍研究所を訪問、研究所に隣接するレストランで蘇州料理のランチ。昼食後上海へ移動(120km、2時間半)。上海で外灘、新世界を散策して上海料理のレストランで夕食。オプションの上海雑技団を鑑賞してシェラトンホテルに宿泊。 |
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シルクの寝具とラテックスの寝具の店でショッピング。像園商城というショッピングセンターを散策して飲茶のランチののち空港へ。CA-157便で帰国。 |
青い線が一日目、緑が二日目、赤が三日目の動線です。
さて、バスに乗った我々グループは20名。
上海の街を横切って高速道路に乗り、西へ向かいます。それにしても上海の町は大きいですね。30階建て、60階建ての高層アパートが林立しています。上海市の人口は2400万だそうですから、これだけのアパートがあっても不思議ではありません。目的地の無錫とは、昔スズがたくさん採れたために「有錫」と言う地名だったものが、採掘で採りつくしてしまったので無錫になったそうです。
現地ガイドの呉さんです。
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乗用車は120km/h制限なのですね。
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上海の中心を流れる黄浦江を渡ります。右奥に見えるのが中心市街です。 |
中國は高速道路の整備が進んでいますね。 |
郊外の団地の真ん中に仏像がありました。
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パーキングにケンタッキーがありました。
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トイレは一般的仕様です。
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和式じゃなくて中式は手前を向いています。
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あは、これはわかります。 |
冬は温水が出るんですね。 |
さて、出発です。これが我々のバスですが、まるでトラックの乗り心地です。
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無錫の街に入りました。すごい、高層アパート群です。 |
出ました、中国名物竹の足場。 |
最初が地域で次のBが2番目の街を表す。 |
無錫のそばにあるのは江蘇省南部と浙江省北部の境界にある大きな湖で「太湖」と言い、面積は琵琶湖の3倍もあるそうです。今回のツアーでは遊覧船に乗って島のひとつに渡り、散策をすることになっています。
遊覧船は2階建ての300人乗りくらいの船です。島までは20分くらいの航行でした。水の色は茶緑色に濁っていて日本の湖の色とはずいぶん違いますね、大きな沼といった感じです。水深もかなり浅いようです。島に着いたら30分くらい自由散策、といっても土産物屋は閉め始めてしますし、飲食店も営業していませんのでちょっと歩いて写真を撮るだけです。
太湖に到着しました。 |
湖畔は公園になっています。
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アヤメ?が満開です。
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ハイミナサン、ココが太湖ネ〜。イマココネ、コレカラ船、乗ルデスヨ。 |
三山島までは遊覧船で20分くらいです。(Googleマップより) |
これに乗ります。
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水面には緑の藻が浮いています。
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レーダーを装備しています。
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航行灯がいっぱい。
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島からの戻りの船とすれ違いました。 |
三山島です。一番大きな山の頂上にお寺があります。 |
三山島を上から見るとこうなっています。 |
桟橋が近づいてきました。いかにも中国的風景ですね。 |
まもなく到着です。
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三匹の犬?獅子?。
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はい、上陸しました。 |
自由散策なので隣の島に行ってみます。 |
ここで夕日が沈む写真を撮りたかったなあ。 |
これは魚を獲る罠ですね。日本でも昔やっていました。 |
こちらの島には小型船の船着き場があります。 |
お寺ですかね。 |
商店街のようです。 |
中は閑散としています。 |
レストランは閉まっています。 |
メニューに「銀魚ワンタン」がありました。
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営業している土産物屋はここと・・・ |
ここだけです。あとは閉まっています。
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帰りの船に並ぶ人たち。 |
子供用の救命胴衣はここにあるんですね。
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帰りの船は5時発の最終便でした。乗船する人が長い列を作りますが、ガンガン割り込んでくる人もいます。
バスに戻って夕食を取るレストランに向かいます。今夜は無錫料理を食べる予定です。無錫料理とは何ぞや?なんでも豚のスペアリブの煮込み料理がここの名物なのだそうです。楽しみですねえ。
住宅地の典型的な風景です。高層アパートがあり、その下が商店となっています。 |
ハンドルだけではなく膝も温かいカバー。
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これはいいですね。日本でも欲しいね。
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二輪車用の専用レーンがあります。
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交番はあちこちにあります。
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チンタオビールは1本30元=¥600。干した豆腐に木耳のスープ。
皿の左上が無錫の名物豚のスペアリブ煮込み。右は湯葉、下の白いのは豆腐です。
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料理は10品ほど。一気にどんどん持って来ます。なんともせわしない・・・ |
ここが夕食の店。団体専用という感じです。 |
隣にあった寿司屋。こっちのほうが良かった。 |
陽が落ちて街の明かりが異国情緒をかきたてます。
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地方都市とは言ってもこの賑わい。元気な中国ですねえ。 |
壁一面の広告です。 |
タクシーの後ろにも広告。 |
いやあ、期待したスペアリブの料理、ほんのちょっとでしたね。あとは豆腐を中心としたローコストなものばかりで、チャーハンのお代わりもありませんでした。その上飲み物は自腹ですが、チンタオビールの500ccくらいのが1本30元(¥600)もします。高いですねえ。料理が次々にどっと出てきて、皆がわっと箸を伸ばしてあわただしく食べて終わり、というなんともせわしない夕食でした。
さて、ホテルに到着して、ロビーでガイドさんがキーをもらってくるのを待ちます。
ロビーのソファには中国人の男性が仲間と3人で歓談していますが、一番年長と思われる人がふんぞり返って脚をテーブルの上に投げ出し、Tシャツの裾をまくり上げて丸いお腹をなでながら大きな声で話しています。まるで自宅でくつろいでいるようですが、ラマダと言えば世界中にホテルがある中級のホテルチェーンです。そういうことを客に許しているようではこのホテルの格も知れたものだな、という気がしてきました。
この勘は当たって、部屋に入るとシャラシャラ音がしています。見上げるとエアコンのファンの音です。まあ、暑くはないからエアコンを切ればいいかと思っていると今度はスタンドが点灯しません。電球が緩んでいるのかと手をかけると、電球を押し付けているときだけ点灯して、手を離すと消えてしまいます。これはだめだとキーを持ってフロントに降り、不具合を説明して部屋を変えるように頼みました。フロントのお姉さんは黙ってどこかに電話をかけ、受話器を私に差し出します。上司と話せということかと出てみると、相手はガイドさんでした。そこで状況を説明すると「じゃ、部屋変えましょう」ということになってフロントに中国語で指示をすると、フロントのお姉さんまたもや無言で別のキーを差し出しました。英語はわかるようですが話すのも面倒くさいという表情です。
取り換えてもらった部屋は一階上です。エアコンは静かだし、スタンドもちゃんと点きます。本格的に荷解きをしてタブレットを出し、無線LAN接続しようとしますがSSIDである部屋番号が画面に出てきません。周囲の部屋の番号は出ているので、これはこの部屋のWiFiのスイッチが入っていないな、と判断しフロントに電話をかけましたが誰も出ません。数回かけても同じなので、またフロントまで行ってWiFiが使えないと説明しました。「人を行かせるから部屋で待ってろ」というので部屋に戻ったところに女性の係員が来て、テレビをつけて画面で設定を呼び出し、WiFiらしき項目をオンにして出ていきました。もちろん、テレビの画面もリモコンも中国語なのでこれはひとりではできませんでしたね。
おっと寝る前にサービスのミネラルウォーターを冷やしておきましょう。冷蔵庫に入れると、中が冷えていません。温度調節ダイヤルを回そうとするとバカになっていてクルクル回ります。ギュッと押し付けて回したらカチッと音がしてスイッチが入りました。ま、このホテルはこんなものですね。
さて、明日はどんな日になるのでしょう?
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