<Display>
我が家で使用しているディスプレイをご紹介

1. ブラウン管の時代(1983年〜2000年)

私が最初に導入した大型ディスプレイは、ソニーの「プロフィール」でした。
当時家庭のテレビは19インチが主流、大画面と言われても22インチや25インチがせいぜいの時でしたから、プロフィールの27インチというのは迫力がありました。
勿論価格の方も、1インチ1万円近い25万円もして、いまでこそびっくりする値段ではありませんが20年前としてはとんでもない贅沢であったことは間違いありません。

既にAVシステムが組まれていたので、それまでモニタとして映像入力だけを使っていたテレビを置き換えるだけでした。ただ、重量が60Kgほどもあったのでラックには載せられず、アングル材で組んだ低いキャスター付きのスタンドに載せて使用しました。
12畳のリビングのベランダに出入りする面の両端にフロアタイプのスピーカーがありましたのでその間に、ただしベランダへの出入りを考えて左のスピーカーの横に置いたのです。しかしスピーカーはJBLの136A+LE85という、もともとピュアオーディオ用ですから防磁設計になんてなっていません。盛大に色むらが発生しますので、プロフィールの筐体に防磁シートを貼ったり、電子銃のフォーカスリングを回したりしてずいぶん苦労しました。
写真は1990年頃のものです。
テレビ台を2段にして、下にサブウーファー用のアンプを入れるように変更しています。生憎左のスピーカーは私のイスの裏に隠れてしまっています。

使用したTVチューナーは三菱のものでAVセレクターのAVH-555ES経由でプロフィールに接続されていました。もちろん当時のことですから映像信号はコンポジットしかありません。
ほかに接続したのは、ベータビデオデッキ、VHSビデオデッキ、そして後にはベータの代わりにレーザーディスクプレーヤーが加わりましたが、今思えばシンプルで「よき時代」でありました。

 

 

2. プラズマに変えよう!(2000年〜)

プロフィールは引っ越してからも使い続けましたが、ハイビジョン放送を見てその画質の虜になりました。ただ、我が家のシステムは相変わらずモニタを前提としていますが、プラズマのモニタはパイオニアとソニーしか出していません。あれこれスペックを比較して最終的に決めたのはソニーのディスプレイPFM-42B1です。

このディスプレイは業務用なので、チューナーもありませんしスピーカーも付きません。まさにプロフィールの後継機なのです。プラズマパネルは富士通/日立製で例のALIS方式なので縦方向の解像度もいいのが気に入りました。

さて、最初に困ったのが設置方法です。
最初から壁に取り付けるつもりではあったのですが、壁面取り付けキットが手に入りにくい、また値段が高い、そのうえ結構壁から前に飛び出すのです。すでにプロジェクタースクリーンが設置されているので、ディスプレイが邪魔になってしまいますから、なるべく壁ぴったりに取り付けたい・・・。
そこで取り付け金具を自作しました。

壁に取り付けると言っても、裏から固定は出来ませんので前から引っ掛ける形になります。しかも厚みのない方法で・・。結局、5ミリの鉄板で出来たJ字型のフックを4個壁に木ねじで固定しました。ディスプレイは30Kgの重さがありますので、石膏ボードの裏に補強の桟が入っている場所を選びました。
一方、ディスプレイの裏には4ヶ所の固定ビス穴がありますのでこれを使って2本の25ミリ径のステンレスパイプをステンレスのベルトで固定しました。
そしてディスプレイを斜め上からパイプがフックに引っかかるように降ろして出来あがり。この際、パイプの上下の間隔と壁のフックの上下の間隔を一致させておかないと、加重が均等にかかりませんので注意が必要です。

これでかなり壁に近くディスプレイを設置できましたが、これでもまだスクリーンが降りてくるとディスプレイに当たってしまいます。そこで巻き方向を逆にして壁からの距離をとる方法を考えました。これについては「スクリーン編」をご覧ください。

 

 

3. ビデオ信号の話

プロフィールにはコンポジット信号だけで良かったのですが、プラズマではハイビジョン画質で見るためにコンポーネント信号を使用します。勿論ディスプレイにはスキャンコンバーターがありますので、VGA、PAL、SECAMはもちろん、YC分離もRGBもYUVも何でも入ります。ただ、D端子だけは入力モジュールを別売りのユニットと差し替えなければなりませんが、コンポーネントが使えれば問題ありません。
問題は別のところにありました。AVアンプです。プラズマ導入時に使用していたのはヤマハのDSP-A2というものでしたが、映像系統の切り替えは入りと出口は同じ信号経路、すなわちコンポジットで入った信号はアンプのコンポジット出力から、Sで入った信号は同じくSから出ます。したがってAVアンプでビデオを切り替えても、ディスプレイの入力も切り替えなければならないわけです。

結局、プラズマの入力1にBSデジタルチューナーのコンポーネント信号、入力2にDVDプレーヤーのコンポーネント信号、そして入力3にコンポジット信号として地上波アナログテレビチューナーや8ミリまたはVHSのビデオデッキの信号がはいることになりました。
そのため、テレビからDVDに切り替えるときには、電源、音声、セレクター、そしてディスプレイの入力と大変な作業になり、わざわざアメリカ製プログラムリモコンを購入する騒ぎにまで発展しました。(リモコン編参照

その状態が解消したのは、AVアンプを交換してからでした。ヤマハのDSP-AV1500は低価格ながらビデオコンバーター回路を内蔵しており、VHSや8ミリビデオのコンポジットビデオ信号をコンポーネントに変換して送りだしてくれるのです。勿論画質は変わりませんが、ディスプレイとの接続がコンポーネントケーブルだけで済み、なおかつAVアンプで切り替えたものがそのままディスプレイに表示されますので、ディスプレイ側での切り替えが不要になりました。
もっと早くこういうものが出てほしかったですね。

 

4. 困ったこと

以外と買ってからわかる困った事というのがあります。プラズマディスプレイについては消費電力が大きいと言うのは承知していましたが、それはつまり発熱も大きいと言うことです。そのため内部にはかなり強力なファンが付いています。何と言っても業務用機ですから信頼性が大切、しかも何台もスタックしてつかうことを考えていますからファンは必須なのですが、その音がうるさい。
映画を見ていると音声にマスクされますが、ボリウムを絞るとかなりの音が出てきます。最初から家庭用に設計されたものではこんな事にはならないのですが、仕方ありませんね。

最近の大画面ディスプレイは安くなって、画質も良くなっていますね。でも早い時期からプラズマにして本当に良かったと思っています。プロフィールは15年使いました。さてこのプラズマ、買い換えるのはいつのことになるのでしょうか?

 

 

5. インジケーターが点滅(2015年7月)

プラズマディスプレイの警告灯が点滅しているというトラブルが発生しました。
電源は入りますが、スタンバイランプが赤く点滅しており、内部になんらかの異常が発生した模様です。サービスモードにしてステータスを見ると「冷却ファン:異常」となっています。

このプラズマディスプレイはチューナーがないモデルで、展示会などのディスプレイとして使うためのものです。家庭用ではないので耐久性や信頼性を重視して冷却ファンも強力なものが何個も使用されていて、パワーを入れると「フワァ〜ン」とかなり大きなファンの音がします。

ということでその冷却ファンに異常があるということは、ホコリが詰まって羽根がブロックされて回らないとか風が送られないということでしょう。多分掃除で直るでしょうが、そのためには壁に取り付けてある重いディスプレイを取り外さなければなりません。
配線を外し、息子と二人がかりでディスプレイを一旦上に持ち上げてから手前に引っ張り出します。そのままそうっと画面を下にしてテーブルの上に載せました。うわ、これですね。裏カバーの通気穴がホコリで覆われています。掃除機で吸い取ってから、固定ネジを外して裏カバーを取り外してみました。

内部には8個の冷却ファンがあります。ファンの羽根の間にもたくさんホコリが溜まっていますね。順に掃除機できれいにしていきます。小一時間かかって全てのホコリを除去できたようです。電源をつないで内部をチェックすると、冷却ファンも正常に戻っていました。オッケー、修理完了です。カバーを戻しましょう。


我が家のプラズマディスプレイです。

このインジケーターが点滅しています。

ディスプレイを壁の取り付け金具から取り外しました。

裏カバーを外しやすいよう、テーブルの上に画面を下にしておきます。

通気口にびっしりとホコリがついていますね。

こちらも。これでは内部の冷却が十分に出来なくても不思議はありません。

裏カバーを取り外しました。

順に冷却ファンをチェックしていきます。

ファンにもかなりホコリが溜まっています。

掃除機できれいにしたら、サービスモードで内部の自己診断をします。

さて、カバーを元に戻しましょう。

吊り下げ金具を固定します。

配線を接続して画像を出してみます。気のせいか、ファンの音も静かになったような気がします。もっと早く定期的に掃除をしておけばよかったですね。ともあれ、無事に解決して良かったです。このまま20年使い続けることが出来るでしょうか?

 

 

6. 液晶への入れ替え(2016年11月)

プラズマディスプレイの使用16年目にしてついにトラブルが発生しました。
電源をいれてしばらく垂直同期が取れなくなりました。当初は10分くらいで正常になったのですが、だんだん長くなって今では30分くらいたたないと直りません。そのあとは相変わらずきれいに映るのですが、これはコンポーネント入力だけで、RGB入力は問題ありません。

とはいっても、いまはディスプレイも安くなりましたし液晶もきれいになりました。何より消費電力がLEDバックライトだと1/4になります。ということで入れ替えを決意しました。代替機は何にしましょう?テレビはたくさんありますが、今システムとして完成していますので業務用のディスプレイにしたほうが楽ですね。
ただ、ビデオ入力としてコンポーネントに対応している必要があります。また大きさは、今のが42インチですが周囲のベゼルが小さくなっていますから少し大きくしても外形寸法は変わりません。かといって70インチ80インチにしてしまうとプロジェクターの意味が無くなりますので、ここは48-50インチくらいが適当でしょう。そこで候補に挙がったのがNECの50インチディスプレイです。もともとデジタルサイネージ用に作られたディスプレイなので、色むら、明るさのむらはなく明るくてきれいで信頼性も高いです。価格も約12万円という安さです。アマゾンで発注して2日目に到着しました。


こんな状態が30分くらい続くようになりました。

NECの液晶50インチディスプレイが到着しました。

仮接続をして画面を出してみました。明るくてきれいです。

プラズマの壁掛けバーを液晶ディスプレイに移植します。

液晶ディスプレイは1/3の重さなので上のフックだけで十分です。

ディスプレイを固定しました。前よりほんのちょっと大きくなりました。

設置完了です。きれいな画面となりました。

液晶ディスプレイは冷却ファンの音もしませんし、発熱もごくわずかです。これで節電しながら明るい画面を楽しむことができます。

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