夏休みヨーロッパ旅行

8月16日(火)第11日目

今日はブラッセルに戻ります。とはいってもパリの市内は全然見ていないので、せめて午前中くらいまでパリを見てまわりましょう。
ホテルをチェックアウトして、シャンゼリゼを目指します。ナビはないですが、一応パリ市内の主な場所は頭の中に入っていますので、大体の方角を頼りにコンコルド広場までたどり着きました。広場の正面には凱旋門が見えます。
さてこの凱旋門を取り囲む円形の道路は一方通行で、巨大なラウンドアバウト(ロータリー)となっています。ヨーロッパの交通ルールは基本が右優先ですから、ここではラウンドアバウトに進入する車が優先です。つまり、円周に入るのは自分が優先で簡単なのですが、次の交差点では入ってくる車が優先、勢いそれを避けようとすると左にハンドルを切るのでどんどん円の内側に入り込んでしまい、なかなか外側や出口には行きにくくて何度もぐるぐる回り続ける羽目になりかねません。そんなわけでここは運転に慣れないドライバーの恐怖の場所と言われています。幸い交通量が少ないので、ラウンドアバウトの路肩に駐車して記念写真を撮りました。
さあ、凱旋門を見たら次のパリの名所は・・・そう、エッフェル塔です。エッフェル塔はセーヌ河越しに対岸のシャイヨー宮から見るのが一番です。凱旋門から南下して、セーヌ河沿いのバイパスを走ります。シャイヨー宮の広場に車を止め、またもや大急ぎで写真だけ撮ってハイ次。
今度はセーヌ川を反対に戻ってアンバリッド(ここは14年前に中を見ています)から左折してプティパレへ。ここは2年前の出張で初めて中を見てその美しさに感動した場所です。駆け足で見物して、最後はシャンゼリゼの北を平行に走るテルネ通りの朝市に行きます。ここはパリに来たら必ず寄る、私が一番オススメする場所なのです。お目当ては「DIVAY」のフォアグラです。目印の赤いテントが・・・・おお、なんとここも夏休みではありませんか。となるとここで鮮魚や野菜を買っても仕方がありません。じゃあ、肉屋で惣菜を買って、お昼はパーキングでピクニックにしましょうか。角の「ロジェ」ではローストポークやチキンを売っています。どうせならチキンより珍しいターキーのモモのローストにしましょう。そしてシンプルなハムのサンドイッチも買いました。


シャンゼリゼを西へ向かっています。向こうに凱旋門が見えてきました。

凱旋門の周囲のラウンドアバウトに入りました。

ぐるりと半周して車を停めて記念撮影です。

シャイヨー宮にやってきました。やはり観光客が多いですね。

はい、ここでも記念撮影です。

続いてアンバリッドの前でパチリ。

塔の上に黄金色の銅像がありました。

こちらはグランパレです。

ここが最近私がお気に入りのプティパレです。

テルネの朝市のフォアグラ屋に来ました。

7月25日から8月22日まで休みですって。

果物やさんの店先にはさまざまなトマトが並んでいました。

これはローストチキンを焼く機械。

ひとつの串で6羽焼けます。

ここでお昼に食べるローストターキーを買いました。

こちらは魚屋さん。色々なエビがたくさん!

左の小さいエビ、サラダに使います。

カニは1パイ1700円くらいです。

これはムール貝。1キロ400円くらい。

手前にあるのはサーモンです。

サンドイッチを買っています。

これが肉屋の「ロジェ」。

表通りに出てきました。

その地下が駐車場です。

そして車はパリのペリフェリク(環状線)に乗ってオートルートA1を北上したのであります。さよならパリ、また来る日まで・・・
パリの北にあるシャルルドゴール空港を過ぎると交通量もだんだん少なくなります。オートルート沿いには、ガソリンスタンドにレストランを備えたパーキング(日本で言うサービスエリア)とトイレだけのパーキングがあります。パリの市内ではどんよりと曇っていた空もこの辺りではすっかり晴れて日差しも強くなってきました。木陰に車を止めて、空いているベンチで店開きです。こんなときのために、機内食のプラスチックのナイフとフォーク、塩コショウ、それにナプキンのセットをもらってきてあります。ターキーのローストを切り、サンドイッチも切り分けてランチタイムの開始です。ターキーが冷めてしまったのが残念ですが、これはこれで美味しいランチをなりました。


パーキングで休息です。

ピクニック用のイスとテーブルがあります。

サンドイッチとソーセージとターキー。

ハムサンドです。

そしてターキーの骨付きモモ。

ターキーを切り分けます。

ターキーサンドの出来上がり。

骨の周りの肉は丸かじり。

美味しいランチでした。

たまにはこういうランチも良いですね。

さて北上を続けます。この道は昔何度も通っていますので、知っている名前の街を通り過ぎてやがて国境、さあ、ベルギーに戻ってきました。途中、トイレ休憩をしたパーキングで手に取った南ベルギーの観光案内パンフレットに面白いものを見つけました。ベルギーの3大インクライン(閘門)です。ベルギーでは運河を使った輸送が盛んですが、南部の丘陵地帯では水面の高さが違うために各所に閘門があって水位を合わせて船を通します。が、中には落差が数10メーターになるところがあって、大掛かりな設備が作られています。そのひとつがロンキエールという村のもので、91m×12mの巨大な水槽に船を浮かべ、68mの高低差を1.4kmの距離をかけて水槽ごとレール上を昇降させてしまうというとんでもない施設です。ベルギー在住のときは良く日本からのお客さんを案内したものですが、そのほかにも新しい閘門ができたそうなのです。これは見てみたい。早速地図で場所を確認して、最寄の出口でオートルートを降ります。すぐにストレピ・ティュの ボートリフトの案内が見つかりましたのでそれにしたがって走ること10分、その巨大な姿が見えてきました。こちらはまさにエレベーターです。2002年に完成したそうで、73.15mの水位差をやはり船を浮かべた水槽ごと上下させるのです。駐車場に車を置いて近づいていくと、ちょうど上から水槽が降りてくるところでした。建物はT字型をしていて、2台のエレベーターが昇降する仕組みになっていました。相変わらずベルギーはすごいことをしますね。
地図で見るとそこから懐かしのロンキエールは数キロの距離です。高速に戻りがてらちょっと回り道をしてみていくことにしました。こちらは動いているところは見られませんでしたが、40年前に出来た当時そのままの姿で今も現役で活躍しているようです。


何とも巨大な施設ですね。向こうの運河と手前の運河との差は73mですって!

向こうがブラッセルの方向です。

この四角い箱が船をいれたまま昇降するエレベーターとなるわけです。

この白い塊はコンクリのオモリです。

ちょうど船を入れた箱が下りてきました。

水門が開いていきます。

完全に開きました。

船が出てきます。

そして運河の向こうへ。

上の水路を進んで、ここにおりてくるわけですね。

こちらはロンキエールの上の水門です。

そしてこちらが1.4キロ下の水門です。

向こうの水門との高低差は68mです。

上下の水門の間を、船を浮かべた箱がレールの上を移動します。

さて、ここからブラッセルまではひとっ走り、1時間もかからずにリング経由でまたザベンタムのカンパニールに到着しました。
部屋は今回もダブルとツインの2部屋ですが、チェックアウトするときに今度はコネクティングの2部屋にしてくれるよう頼んでおきましたので、壁のドアを開放して二間続きで使用できます。

シャワーのあと、市内の友人に電話して今夜の予定を確認します。というのも今夜は例の美容室を経営している友人とその家族と一緒に夕食をとることになっているからです。最初に友人の家に行き、彼女と旦那さんを乗せてレストランに向かいました。レストランには彼女たちの息子のキヨト君とフミちゃんが来ていました。二人ともすっかり成長して、それぞれインドネシア人の奥さんとベルギー人の旦那さんを伴っていました。食事は素晴らしく、日本語と英語のおしゃべりが飛び交い、昔話に花を咲かせた次第です。


私が注文したニシンの酢漬け「へーリング」です。

みんなで注文した生ガキ。

美味しそうなブロンというカキです。

お店の写真です。

海鮮盛り合わせです。

これは息子が注文したブーダン。白と黒の盛り合わせです。

こちらは奥様のローストポーク。

そしてこれが私のロニョンドボー、子牛の腎臓の煮込みです。

デザートのメレンゲのレモンソースかけ。

そして息子が好きなクレームブリュレ。

とても楽しいディナーとなりました。

8月17日(水)第11日目に続く

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